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ダーツの的を思い出してみてください。アーチェリーの的のように円が重なっているうえに、中心から放射状に線が描かれ、くもの巣のようなデザインになっていますよね。実は、このような複雑な的の誕生には“的の素材”が関わっているのだとか。
解説
ダーツは「ものを飛ばして的を狙う」というシンプルな競技のため、厳密な起源は分からないとされることもありますが、日本ダーツ協会によると、その原型が誕生したのは15世紀のイギリス。フランスとの百年戦争終結後、国内で薔薇(バラ)戦争が勃発した時代、兵士たちは「弓矢で特定の的を狙う」という遊びをしており、それが「輪切りにした木材を的に、短い矢を素手で投げる」ものへと変わっていったのだそうです。
ダーツボードのルーツの1つとされるのは木の年輪で、それを利用した採点方法などが考案されたことから、いくつも円が重なる的の模様が生まれたといわれています。
では、中心から伸びる放射状の線はどうして生まれたのか。木製の的は時間がたつと乾燥してひび割れてしまうことがあり、その亀裂もまた採点に利用されるようになったのだといいます。いわば“自然発生的に現れる木材の線”がルールに組み込まれた結果が、あの複雑な的のデザインというわけです。
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