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団体などを思いのままに支配することを指す「牛耳る」。改めて考えてみると、不思議な表現ではありませんか? 牛の耳を動詞にすると、どうしてそんな意味が生まれるのでしょうか。
解説
古代中国では、盟約を結ぶ際に「牛の耳を切って皆でその血をすする」という儀式があり、盟主となる人物がこの牛耳を切る役割を担っていたとか。これを由来に、団体などを思いのままに支配することを意味する表現「牛耳を執る」が生まれたそうです。
この「牛耳を執る」の言い方が変わったものが「牛耳る」。明治、大正時代に活躍した作家・夏目漱石が使ったのが始まりで、近代に誕生した表現といわれています。“由来はものすごく古いけど、言い回しはわりと新しい”という、ちょっと変わった言葉なんですね。
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