赤ちゃんの離乳食を始めるときに、本などで「口の周りにワセリンを塗る」という指示を見たこともある人もいるでしょう。意味が分からずそうしていたけれど、その重要性が分かった、と説明する漫画が注目を集めています。
※アレルギー不安のあるお子さんは「かかりつけの小児科にまずは相談してから」食べさせるようにしてください/ワセリンは保湿剤の1つでアレルギーの特効薬ではありません/卵は推奨月齢から始め、固ゆで卵からゆっくり卵つなぎに進めてください
作者の青鹿ユウ(@buruban)さんがそれを知ったのは、お子さんが7〜8カ月になり、教本通り卵を試してみたときのこと。固ゆで卵黄、卵白ともに問題はなかったのですが、おやつのたまごボーロを食べるときはお口のまわりが少し赤くなってしまいました。病院の先生からも、卵アレルギーだと固ゆで卵にも反応するはずなのに、たまごボーロだけ反応するのはおかしいと不思議がられます。最終的に体調の問題かもしれないと告げられましたが、親としてこのまま卵をあげるのは、けっこう怖い……。
そんな「たまごボーロだけ赤くなる」謎に助言を与えてくれたのが、#インスタ医療団などにも参加する小児アレルギー専門医のほむほむ先生でした。同様のケースが発生した場合は、食事やおやつの際に「お口まわりに厚めにワセリン(プロペト)を塗ること」を試してほしい、とアドバイスをくれます。
実は青鹿さんは、離乳食の本などに書いてあったので取りあえずご飯のときはワセリンを塗ってあげていましたが、おやつのときはしていなかったことに気付きます。それでも口は特に荒れていなかったのに、ワセリンを塗っていなかっただけで赤くなるものなのでしょうか? 青鹿さんが疑問を口にすると、実は口のまわりには見えない傷がたくさんあるのだと先生は指摘します。
また、皮膚にアレルゲンが付着しっぱなしはアレルギーの引き金になりかねないので、目に見えない傷があるお口まわりの清潔を保ち、保護してあげるようとアドバイスするほむほむ先生。
青鹿さんは自身のブログで、離乳食の本などに書いてあったので取りあえずワセリンを塗っていたけれど、あまり意味が分かっていなかったとし、「うわーーー!!ワセリンを塗るってそんな大切なことだったのかーーー知らなかったー!となりました」と振り返っています。
ちなみにその後お子さんはたまごボーロを問題なく食べられるようになり(量は徐々に増やしているそうです)、卵も順調に慎重に量を増やしているとのこと。
「意味をわからず塗ってるとぶっちゃけ面倒くさいしうっかり忘れてしまいがちですが、こうやってちゃんと理由がわかると『それはちゃんとやらなきゃね!』と面倒って気持ちもなくなりしっかり意識して塗るようになりました」と青鹿さん。ワセリンの重要性を知った上でかかりつけのお医者さんにちゃんと相談できたし、何より「このままで大丈夫なのか」といった漠然とした不安がなくなったのがうれしかったとつづっています。
ほむほむ先生はInstagramやブログ「小児アレルギー科医の備忘録」で、卵と保湿に関する記事を公開しており、悩めるママやパパの参考になります。鶏卵アレルギーについてはブログの記事もご参考に。
青鹿さんはブログで育児漫画「ふうふう育児」を公開しており、単行本『今日から第二の患者さん がん患者家族のお役立ちマニュアル』が発売されています。
画像提供:青鹿ユウ(@buruban)さん
青鹿ユウさんの書籍(Kindle Storeで配信中)
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