厚労省による医薬品等の生産量の調査「薬事工業生産動態統計」に誤りがあった可能性が浮上しています。不審な数字が見つかったのは、2009年12月のコンドームの生産量。その年の1月から11月の国内出荷数が月平均2050万程度であるのに対し、12月は4億6375万個となっていました。
数値の異常に気付いたのは、ライフワークとしてコンドームの出荷量について調べていたという、ブロガーのみくささん。国内出荷数のグラフを作成していたところ、異常な値の月を見つけたといいます。
クリスマスシーズンに伴うコンドーム需要の高まりについても検討したそうですが、前年度の出荷数を確認したところ、数字はほぼ横ばい。クリスマスだからといって極端な上昇は見られなかったため、正しい数値を知りたいと、厚労省に問い合わせのメールを送ったといいます。
この件について厚労省に取材したところ、現在数字の提供があった事業者への確認作業を進めているとのことでした。連日取り沙汰されている、基幹統計関連の資料破棄・紛失との関連については「(この件については)データは破棄されておらず、把握できる状態で管理していました」と、担当者。
また、みくささんが問い合わせのメールを送ったものの、1カ月間返信が無かったことについても「気付くのが遅れてしまい大変申し訳ない。事業者の特定まではできており、確認が取れ次第、ブログ主様へも連絡させていただく予定です」と話しました。
【追記】(1月30日9時40分)
厚労省は1月29日、コンドームの「生産数量」「出荷数量」について誤りがあったことを認め、「報告者に確認を行った上で、修正いたしました」と発表。サイト上に正誤表を掲載しました。
修正後の国内出荷数は約2100万個と、他の月と比べても平均的な数。やはり2009年12月だけ爆売れしていたという事実はありませんでした。
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