男女の会話をAIが代行する、「ロボット婚活パーティー」が2月9日に開かれました。協力企業のサイバーエージェントが公開したレポートによると、4組のカップルが成立したとのことです。参加者本人は無言でいいので、口下手でもチャンスが。
イベントの主催は一般社団法人CiP協議会で、サイバーエージェントやシャープなどが協力企業として参加。16組の男女が一般公募で集まり、2部制で8組ずつ対面しました。第1部は男女がロボットだけでコミュニケーションを行い、第2部ではロボットが会話したのちに、本人が直接5分間フリートークを行う形式がとられました。
いずれにせよ、参加者のアンケート回答を学習したAIが、基礎のコンタクトを本人に代わって行うことになります。「趣味や嗜好などを、勝手にロボットが相手に伝える」と捉えると怖いものがありますが、自己アピールが苦手な人にはありがたいかもしれません。
結果は、1部・2部とも2組のマッチングが成立。事後のインタビュー調査では、「自分のプロフィールやアピールポイントを、ロボットが代わりに伝えてくれているときに信頼できた」「自分の思った通りにロボットがあいづちを打ってくれたとき、分身のように思え、信頼が大きくなった」といった声がありました。アンケートでも、参加者はおおむねロボットを信頼に足ると評しています。
また、マッチング希望を出す相手を選ぶとき、「ロボットの会話内容」と「本人の外見」が、それぞれどの程度影響したかを調査したところ、前者が影響度で上回りました。具体的には、「普段は好みのタイプではない相手だったが、ロボットの対話から共通点を知ってフリートークが盛り上がり、興味が出た」「ロボットの対話中は自分で話す必要がなく、相手の情報のインプットに集中でき、興味が湧いた」といった感想が上がっています。コミュニケーションの煩雑な部分をAIに任せたことで、相手をより理解しやすくなったということなのでしょう。
サイバーエージェントはこの実験により、「自分のプロフィール情報を反映した内容を、ロボット等の対話エージェントが適切に会話代行を行うことは、『対話エージェントに対する信頼の醸成』へつながることが分かった」とコメント。今後もその観点に着目しつつ、ロボットやチャットボットによる接客対話技術の研究開発を進めるとしています。
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