場の空気を察して動けることを「空気を読む」といいますが、そうではなく人の空気を“見る”ことができる――そんな能力を持った新入社員と、1人の無愛想な先輩の交流を描いた漫画がTwitterで「かわいすぎる」「尊いやつだこれ」と人々の胸をときめかせています。
入社初日、職場の人たちに緊張した様子であいさつする新入社員の女性・志野さん。ある先輩からは「緊張しなくて大丈夫だよ!」「若いのに場の空気読めるって部長も褒めてたよ」と優しい言葉をかけられますが、それでも肩の力は抜けません。なぜなら彼女は人の感情が、綿のようなキャラクターとして擬人化されて“見える”という超能力を持っているからです。
目の前の先輩からはピンク色でうきうきしたキャラクターが飛び出しており、本当に入社を喜んでいくれていることに安堵します。しかしこの能力、こうして助けられることも多いですが、叱ってくる人の感情が視覚的にも“怒り”で満たされている場合はツラさが倍増する――など、見えるがゆえにより大きな精神的ダメージを受けることも。人が表に出さない心情というのは、見えないほうがかえって気楽なのかもしれません。
直属の先輩も優しい人だったらいいな、と気構える志野さんでしたが、現れたのは空気を見るまでもなく厳しそうな男性社員。あいさつを求められるや「ああ…はい」と低い声で返事、無表情のままこちらを向いてくるなど明らかにかったるそうです。志野さんは「社会人生活は早々に詰んでしまった」と観念します。
ところが冷たい表情で「よろしく」とあいさつする先輩の周りには、「喜」をつかさどるキャラクターたちがぱぁっと出現。数が多いだけでなく「ようこそ」と横断幕まで広げており、自分の入社をめちゃくちゃ喜んでくれていることがわかります。何だこの表情と感情の落差は……しかも普通よりも確実にいい人そうだぞこれ。先ほどの社員が「お前少しは愛想よくしろって言っただろ!」と彼の無愛想ぶりを叱りつけますが、志野さんは「いえ」「歓迎の気持ちは伝わりましたので」と満面の笑みで応じるのでした。この能力を持ってしてのこの先輩との社会人生活、絶対楽しい。
人の外面と内面のギャップを描く作品はよくありますが、その内面を「空気が見える」という設定で表現。志野さんの視界を通して、先輩の表情と「空気のキャラクター」の落差を同時に捉えられるのが新鮮かつ楽しい短編です。
Twitterで作品は4万回近くリツイートされるなど大人気に。読者からは「めちゃくちゃキュンと来ました」「先輩も可愛いですが横の空気ちゃん達が可愛くて」「自然と口角が上がってしまいますね」と先輩や“空気のキャラ”に胸を動かされる声が続出。また「この機能マジで欲しい笑」「こんな感じに感情が読めたらいいですな!」と志野さんの能力をうらやましがる声も寄せられています。
作者は『BLマンガ脳妹×少女マンガ脳兄』をpixivコミックで連載している漫画家の鳥原習さん(@t_rsa)。この「空気が『読める』新入社員と無愛想な先輩の話」はもう1話続きを更新しており、そこでも喜びを感情豊かに(空気で)表現している先輩の姿が描かれています。志野さんと一緒にときめくしかないねこれは。
画像提供:鳥原習さん(@t_rsa)
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