ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

GT-Rや試作車も再現できちゃうの!? 日産自動車の秘密基地に潜入、世界最高峰のドライブシミュレーターを体験してきた(3/3 ページ)

まるで実車のような挙動を体験してきました。

advertisement
前のページへ |       

巨大なドライブシミュレータを運用するコントロールルームも

日産自動車 テクニカルセンター ドライブシミュレータ
コントロールルームも見せてもらいました

 ちなみにシミュレーターへ出力する仮想データの管理やデータ収集などを行っているコントロールルームも見せてもらいました。大きなモニターとPCがたくさん置かれている中で、最初に勘違いしてしまったレースゲームガチ勢が持っていそうなハンコン機材やコックピットもありました。

日産自動車 テクニカルセンター ドライブシミュレータ
4連モニターには状況を表示するデータと、実際に投映されている映像の一部がリアルタイムに表示されています

 これは一般的なゲーム用の機材などを活用して作られており、本番環境で使う前にテストしたり、簡易なテスト走行を行うために使われているそうです。

 この日も私がドライブシミュレーターに乗る前に同様のコースを試走している姿が見られました。

 今回の体験に立ち会ってくれた研究スタッフと話をしていると、このドライブシミュレーターにセットするデータは多種多様に用意しているとのこと。その数は残念ながら教えてもらえませんでしたが、これまで日産自動車が開発してきたクルマだけでなく、現在開発中の試作車の再現データもあるそうです。

 「1つの新車を開発」するのには私たちが想像できないくらいの多大な時間と手間とコストがかかります。数年スパンでモデルチェンジする新車発表と同時に、内部ではもう「次のモデル」の開発がかなり進んでいると言います。

日産自動車 テクニカルセンター ドライブシミュレータ
「おいくら万円したのん? 数億円?」と聞いたら研究スタッフに苦笑されました。言い値が安かったのか、高かったのか……。

 そしてその開発のための実車テストも非常にコストがかかります。万が一の事故が起きた場合はテスト用のクルマだけでなく、貴重なドライバーを失う可能性もあります。これだけの規模のドライブシミュレーターを作るための設備投資は決して安いものではないですが、そういったリスクを防ぎつつ、有用なデータを収集できるというのは、日産自動車にとって大きな価値があるでしょう。

春山優花里

前のページへ |       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る