ドラゴンクエストX、連携アプリの「おでかけすごろく」機能を一部停止 「サイコロの仕様が不適切だった」
演出上はサイコロを振っているのに、出目の確率が1〜6で均等でない仕様を要因としています。
スクウェア・エニックスが、オンラインRPG「ドラゴンクエストX」と連携するスマートフォンアプリ「おでかけ超便利ツール」について、「ミニカジノ」コンテンツ「おでかけすごろく」の一部機能を停止すると発表しました。
同アプリは、「ドラゴンクエストX」のプレイを補助するツール。ゲーム本編にログインしなくとも、キャラクターのステータス確認や、手紙やチャットによるコミュニケーションなどをアプリ上で完結できます。課金アイテムの「ジェム」を支払えば、バトルコンテンツなどを簡単にクリアして報酬を短時間で得られるシステムもあり、「ミニカジノ」もその1つでした。
「おでかけすごろく」は、6月26日に登場した新コンテンツ。振ったサイコロの出目が大きいほど価値の高い報酬がもらえる、手軽なくじ引きです。ゲーム本編で定期的に配られる「カジノチケット」を「すごろくチップ」と交換して支払うことでプレイ可能。基本的に、遊べるのは週に3回までですが、ジェムを支払って「挑戦回数をリセットする」機能を利用すれば、チップのある限り何度も挑戦できました。
ところが8月21日、運営はリセット機能を停止し、23日にその経緯を説明しました。原因となったのは、サイコロの仕様。出目が大きいほどレアリティの高いアイテムが得られる仕様上、バランスをとるために出目の確率は大きい数字ほど出にくいよう設定していたといいます。あわせて開示されたデータによると、1の出る確率は約25.6%、6の場合は約7%。演出上はサイコロを振っているので、確率は均等に6分の1であるかのように見えますが、実際は1と6とで3倍以上の開きがあったことになります。
これについて、運営は「ゲームにおいてはイメージ画像での演出と現実世界の挙動が完全に一致しない場合がありますが、この仕様においてジェムを消費してご利用いただく『挑戦回数をリセットする』機能は適切ではない」と判断。同機能を使用したプレイヤーに、消費したジェムを同数分付与すると発表しました。
この背景には、Appleが定める「App Store審査ガイドライン」の影響もあると思われます。これにおいて、同社はルートボックス(いわゆる「ガチャ」)など有料のランダム型アイテム提供方式のあるアプリは、各種アイテムの入手確率を明記するよう義務付けています(関連記事)。課金次第で何度も挑戦できる、おでかけすごろくの仕様もルートボックスに近く、「ドラゴンクエストX」の運営が出目の確率を公表したのも、ガイドラインを意識しての措置でしょう。
なお、ジェムを消費しない、おでかけすごろくの通常プレイについては公開を継続。今後は機能全体の仕様や演出の見直しを検討するとのことです。
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