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「楽しい?」「普及する?」 「話題の電動キックボード」東京モーターショーでぜんぶ乗ってきた!(2/3 ページ)

体験できるだけでなく、拠点移動もできて一石二鳥ですよぉぉ!

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シェアサービス展開で期待の「LUUP」、2輪タイプと4輪タイプを用意

 「LUUP(ループ)」は、同名の電動キックボードシェアサービスで使われる車両です。

Luup LUUP
LUUPの2輪キックボードモデル

 LUUPは、カーシェアサービスや自転車シェアサービスと同様に、時間単位で車両を借りられる電動キックボードシェアサービス。スマホアプリで探し、好きな場所で借り、QRコードで解錠し、好きな場所で返せます。2019年10月25日から、沖縄県宜野湾市で実証実験が始まりました。

 今回は標準の2輪タイプと、かなり安定していそうな4輪タイプ「Model Senior Prototype」に試乗できました。

右レバーがアクセル。左レバーがブレーキ
右レバーがアクセル。左レバーがブレーキ

 2輪タイプは、前述したCityBlitzよりも一回り大きく、直進安定性と小回り性のバランスが優れていると感じました。立ち上がりを抑えてスムーズに加速していく味付けなので、初めてでも違和感なく安心して乗れました。

Luup LUUP (Model Senior Prototype)
Luup LUUP (Model Senior Prototype)
独特のハンドル。右レバーがアクセル、左レバーがブレーキ。
独特のハンドル。右レバーがアクセル、左レバーがブレーキ

 4輪のプロトタイプは名称の通り高齢者が乗ることを意識したモデルです。もっと安定感がありました。4輪にすることで、2輪タイプではできない、その場停車や超低速走行が行えます。最高速度は時速8キロ。立ち位置は使いたい時だけ使える新世代のセニアカーですね。今後の発展に期待です。

シェアサービスmobby rideの車両「mobby」

 電動キックボードシェアサービス「mobby ride」用の車両、「mobby」にも試乗できました。

mobby ride mobby
mobby

 mobby rideも、時間単位で車両を借りられる電動キックボードシェアサービスの展開を予定しており、九州大沢キャンパスなどで実証実験を行っています。

 車体サイズはLUUPとほぼ同じ、デザインもmobbyの方が若干スッキリとしていると感じ、ステップボードの幅が広いなどの若干の違いはありますが、大体同じです。スムーズに加速し、直進安定性も良好。多くの人が不安を感じない味付けだと感じました。

大柄な車体でサス搭載、安定性が高い「WIND3.0」

 最後は、最も大きなサイズのWind Mobility Japan「WIND 3.0」です。

 Wind Mobility Japanは世界20都市で電動キックボードのシェアサービス「WIND」を展開するWind Mobilityの日本法人。2019年3月からさいたま市浦和美園駅周辺で電動キックボードシェアサービスを展開する他、2019年7月から千葉氏稲毛海浜公園や海浜幕張駅周辺などで実証実験を実施。時間単位の利用に加えて、月額単位で借りるサブスクリプションサービスも開始予定としています。

Wind Mobility Japan WIND 3.0
Wind Mobility Japan WIND 3.0
フロントサスペンションを搭載
フロントサスペンションを搭載

 このWIND 3.0は、東京モーターショー2019で発表された最新モデル。今回乗った中では最もサイズにゆとりがあり、ステップボードも幅広いことから、ゆったりした姿勢で運転できました。また、前輪にサスペンションを備えることから、振動が少なく乗り心地も上々。その分重要があるので押し歩きは他より少し大変ですが、安定感、安心感はなかなかでした。



 今回、6種類の電動キックボードを一気に試乗しました。単に電動キックボードと言っても、サイズ感、特性などに意外と大きな違いがありました。

 2019年10月現在、日本で電動キックボードが普及するには幾つかの壁があります。「ちゃんと公道を走れる」ように法に沿った形で市販されはじめ、幾つかの企業がシェアリングサービスを展開し、普及させようと、また制度の見直しに向けて努力しています。しかし車両としては原動機付自転車だとしても、周囲のクルマの流れに乗って大通りを走るのは、車両性能はともかく、身の安全上から困難です。筆者の体感としては電動キックボードは、時速15〜20キロまでが適当です。法的にも自転車の延長となる感覚で使えればいいのですけれど、それではやはり危険です。

電動キックボード試乗コース
電動キックボード試乗コース

 自転車ではなく、原付バイクと同じでは決してないキックボードは、どんな場面で役に立つでしょうか。まず、今回の試乗コースのように、整備された、クルマが多く通らない道をラクに走るのに適しています。ラストワンマイル、MaaS……のキーワードとともに、観光地やテーマパーク、そして高低差の大きいエリアや、駅から目的地までの交通手段が乏しい交通へき地での活用にも可能性を大きく感じます。今回、有明エリアから青海エリアまで約1.5キロの歩道(クローズドされたコース)を移動しましたが、時速10キロほどの、ゆっくりとしたスピードで街並み見つつ移動するのは、公共交通機関の移動にはない快適さや楽しさがありました。

 電動キックボードは「OPEN ROAD」の両端で試乗できます。近い将来の普及が期待される「パーソナルモビリティ」、“かなり遠い”会場拠点間の移動も兼ねて、ぜひ乗って皆さんも「本当に使えるか」「何に使えるか」を考えてみましょう!

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