advertisement
物質・材料研究機構(NIMS)は、早稲田大学、多摩美術大学と共同で、電流を流すと紅葉のように赤くなる落ち葉型ディスプレイを開発しました。
開発されたデバイスは、虫食いのある自然な落ち葉の形状。この落ち葉型ディスプレイにわずかな電流を流すだけで、自然の紅葉さながらに、にじむように色が変化します。表示の維持に電力を必要としないため、変色の途中でスイッチを切るとその着色状態が保持されます。さらに、逆向きに電流を流すことで緑色に戻すこともできます。
落ち葉型ディスプレイは、同研究グループが開発した“ソフトディスプレイ”が使われています。ディスプレイ自体が柔らかく、切ったり、たわませたり、穴を開けたりすることが可能です。
開発の目的はデジタルアートでの利用。ディスプレイを使用したデジタルアートでは、枠による制約を受けますが、開発の背景には「『枠内』に人間の発想を閉じ込めることで、現代人の発想・着想がむしろ貧困になっているのではないか」という危惧があったそうです。
研究グループは、今後は自由曲面や3次元構造を有するディスプレイ、風力などにより表示が変わるディスプレイ、透明になり消えるディスプレイなど、従来のディスプレイの概念を広げていきたいとしています。
(高橋ホイコ)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 水中スピーカーで流す「生きたサンゴ礁の音」で死にかけたサンゴ礁が回復 生きたサンゴと錯覚した魚たちの回帰により
魚の量が2倍になり、種類は50%増加しました。 - 共同印刷、マンガ電子書籍を高解像化する技術を開発 大きなタブレットでもくっきり読める!
高解像化が進むスマホやタブレットの表示サイズに合わせることが可能に。 - ナスカの地上絵、山形大学の調査で新たに143点発見 1つはIBMのAI技術が貢献
目視で分からないような地上絵を、現地調査とAIによる分析で発見。 - シンプルだけど画期的かも 14歳の少女が考案したクルマの意外な死角を解消する方法がすごい
ウェブカメラとプロジェクターを組み合わせた発想。 - 失業率が上がる→腰痛の人が増える 1%上がると77万人増、女性はより影響 東北大が発表
地域の経済的要因が健康に影響を及ぼすケースの1つでしょうか。 - 宇宙は平坦ではなく閉じている? 国際研究チームが観測データを解析して発表
定説とは異なる結果が観測されたようです。