COVID-19(新型コロナウイルス感染症)拡大の影響で他人とのつながりが薄れる中、庭先で食料品を無料提供する家族が現れました。数日すると食料品はなくなるどころか、賛同者から寄付が集まり、生活に必要な日用品が一通りそろいました。
食料品提供を始めたのは、米ウィスコンシン州に住むテリー・ウリベ・ガルさんとその家族。テリーさんはFacebookで「困っていたら立ち寄り、必要に応じて持っていって下さい。もし可能であれば寄付して下さい」と自宅の住所とともに食料提供を始めたことをお知らせしました。食糧を置いた棚には「余っているものをシェアしてください」「必要なものをどうぞお取りください」「私たちは一緒にいます」と温かい言葉が書かれています。
数日後、テリーさんは再び自宅前の食料提供所の様子を投稿しました。そこには、近隣住民からの寄付があったことが分かる写真が。当初置いてあった缶詰だけでなく、新鮮な野菜が置いてあります。置いてあるものはなくなるどころか、増えていたのです。また、食材だけでなく、シャンプーやトイレットペーパーなど、不足すると困る日用品まで用意されています。
さらに数日経過したテリーさんの投稿には、これまでとはまるで違う姿の食料提供所がありました。大きなテントにアメリカ国旗が見えます。テントの中には食材だけでなく、ポテトチップスやビスケット、ジュースにソーダなど、自宅の中で快適な生活を送るためのお菓子も用意されました。赤ちゃんのお尻拭きや石けん、歯磨き粉などがあり豊富な品ぞろえとなったことがわかります(現在は生鮮食品の寄付は受けていないそうです)。
よく見るとドッグフードもあり、コンビニのような充実ぶり。投稿には引き続き必要に応じて無料で持っていってください、余っているものを寄付してくださいという温かいメッセージが書かれています。誰でも自由につかえる安心な場所となったようです。
テリーさんは最初の投稿で、この取り組みについてポジティブなことに影響を受けて始めたと記しています。自宅の前にポストを置き、誰でも自由に本を持ち出しできる小型由図書館「Little Free Library」という取り組みに影響を受けたようです。「Little Free Library」では外出できない現在の状況を受けて、本の代わりにトイレットペーパーなど日用品を置く取り組みを実施しています。
1つの家族から始まった取り組みが、地域を巻き込む協力を生んだ心温まるお話です。
画像提供:Terry Uribe Gallさん
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