米フロリダ州のパームビーチ郡に位置する町ジュピターで、430人の生徒が抱えていた給食費未払い金が寄付により解消したと発表されました。個人で約1000ドル(約11万円)の寄付を行った地元の一般男性が「(給食費未払いの生徒の昼食が)チーズサンドイッチだけなんておかしいと思った」と動機を語り、共感を集めています。
パームビーチ郡の公立学校を管轄する「School District of Palm Beach County」は、ジュピター地域の生徒430人の給食費未払い金が寄付により帳消しになったと発表しました。今年度上旬に匿名による5000ドル(約55万円)の寄付があったことに加え、つい最近も地元住民から1000ドルの寄付があったためだとしています。
それと同時にジュピター地域で不動産業者を経営するアンドリュー・レヴィーさんに注目が集まっています。報道局「CBS」によると、1000ドルの寄付はアンドリューさん個人によるものだったのです。寄付に至った理由について「子どもたちが昼食費を払えないために、昼食を取らない、またはチーズサンドイッチしか食べられないなんてことは、ただただおかしいと思いました」「いくらかの資金でその状況を変えることができる。それならば私がやろうと決めました」と語っています。
また、どうやらアンドリューさんは、自分の子どもがジュピター地域の学校に通っているわけではなく、地域へ抱く愛着から今回の寄付に至ったようです。海外の報道によるとジュピター地域の400人もの子どもがきちんと昼食を取れていないと知り、彼は自分の子ども時代を振り返り、空腹のまま学校に行くことがどれだけ難しいか考えたといいます。
寄付を発表した「School District of Palm Beach County」によると、今年度の寄付総額は8600ドルを超えていますが、それでもなおパームビーチ郡全体における生徒の給食費未払いは5万1000ドル(約550万円)にも達するとされています。アンドリューさんは今後、ジュピター地域の子ども達とその両親が給食費に困らないよう四半期ごとにクラウドファンディングで資金調達を行うと展望を語りました。
ちなみに、アンドリューさんが寄付を行ったことを明かしたFacebookの投稿には、100件を超える感謝や驚きのコメントが寄せられています。彼の行動から始まった善意が広がり、今後はより多くの人による貧困のサポートが期待されます。
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