今年の台風発生は、5月に1個、6月に1個の計2個となっており、今月は発生していません。(7月26日現在)このまま7月の台風発生がない場合は、1951年の観測開始以来、史上初となります。
台風はこれからも少ない?
現在、台風に発達するような熱帯低気圧もみられず、このままいけば7月は台風の発生が0となる可能性があります。
統計開始の1951年からの台風の年間発生数の平均をみると、約26個となっています。発生した月は違うものの、6月までの上半期の発生合計数が今年と同じ2個だった年は過去9回ありました。それは、1954年、1977年、1984年、1993年、1995年、2000年、2006年、2007年、2017年です。これらの発生状況を見ると、7月以降の下半期も台風発生の少ない年だったかといえばそうとも言えず、平年と同じくらいかそれ以上発生している年もあります。該当年が少ないものの、上半期での発生数が0個もしくは1個だった場合は年間の発生数が全般に少ない傾向にあるようです。
また、前述の通り7月の発生数がなかった年はこれまでありませんでしたが、発生数が1個と少なかった年は1953年、1954年、1957年、1985年、1998年とこれまで5回ありました。これらの発生状況を見ると、1998年の発生数が極端に少なかった他は、平年並みかやや少ない程度の発生数となっていました。
このようなデータからも、今年はこれからも台風発生が少ない傾向とはいえず、平年と同じ程度は発生する可能性があります。
北海道付近への影響【過去と比較】
北海道への台風接近は、平均すると1〜2個となっています。6月の発生数が2個だった年の北海道への接近数はほぼ平年並みでしたが、7月の発生数が1個だった年の北海道への接近数は、全般に平年よりやや多くなっていました。これらのデータを鑑みると、今年は北海道への接近が平年並み程度はあると考えられそうです。
北海道付近への影響【3カ月予報より】
最新の札幌管区気象台の北海道の3カ月予報によると、8月は高気圧や気圧の谷の影響を受け、9〜10月は高気圧と低気圧の影響が交互にある見込みです。予想される海洋の特徴としては、インド洋の海面水温が平年よりも高く、インド洋からフィリピン付近にかけて積乱雲が発生しやすくなる見込みです。この積乱雲により上昇した空気が日本の南で太平洋高気圧を強める働きをしますが、この太平洋高気圧の日本付近への張り出しが弱まった際などに台風が発生していた場合、北海道付近まで北上する可能性もあります。
まとめ
台風発生の少なかったこれまでと変わり、8月以降はフィリピン近海で対流活動が活発になる予想となっており、台風の発生しやすい場が作られる見込みです。
それらの台風が北海道付近に影響を与える可能性もありそうです。
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