「えっ日本航空123便(JL123)って……なんで?」──。民間航空機の現在位置をリアルタイム表示するサービス「Flightrader24」に欠番であるはずのJL123が出現し、「これは一体何……」と話題になっています。
この謎の光景を投稿したのはm3600(@m3600)さん。投稿は1万回以上(2020年8月6日現在)リツイートされ、さまざまな憶測や予測、議論がなされています。
m3600さんは「自宅付近の上空を通過する貨物便の情報を見ようとしてFlightrader24をスクロールしたところ、偶然発見した」とのことです。
ほぼ同時刻に投稿した神乃木リュウイチ(@kaminogi)さんも「JALの123便が墜落して多数の死傷者を出したのが1985年のちょうどこの時期8月12日で、以降JALは123便を永久欠番にしていたはずなのですが、では今フライトレーダーに映っているJALの123便は一体どこの飛行機で、何をしに行くのでしょうか……」と、1985年8月12日に起きた日本航空123便の事故、そして以後JL123の便名は欠番であるはずなのになぜだ……と疑問を投げかけています。
これらのツイートにはそれぞれ「操作ミスではないか」という分析や、事故の時期に近いことから「オカルトめいていて怖い」という声も寄せられています。また、Flightrader24を日常的に見ている航空ファンたちは、過去にも「JL123を名乗る機体が目撃されたことはある」と言います。一体なぜ、欠番のはずのJL123が出現したのでしょうか。
Flightrader24に残るログによれば、今回JL123のフライトナンバーを出していた機体は、日本航空(JAL)のボーイング777-346ER型機「JA740J」です。直近では成田−シンガポール便の運用に就いており、8月5日の16時20分にJL712便として成田空港に着陸。翌6日の11時15分にはJL711便として再びシンガポールに向けて飛び立ちました。
同機がJL123を名乗ったのは6日の午前0時すぎ、つまり成田空港に駐機していた間の出来事です。このことから実際に飛行したわけではなく、折り返し準備中に何らかの理由でフライトナンバーが入力され、発信されたと考えられます。
原因は何だったのか、日本航空に聞きました。
同社からは「整備作業上の理由で任意の便名を設定する必要があったため、0123の順番の数字を使用しました」と見解がありました。折り返しに向けて整備を行う中で、動作確認のためにダミーの便名を0123の連番で入力し、これが事故による欠番と一致してしまったようです。「今後は便名設定時のルールを作成するなど、再発防止を図ってまいります。お騒がせすることとなり、大変申し訳ありません。」とコメントしています。
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