人間と巨大ロボットの友情を描いた漫画「スノウボールアース」が、「好き」「最高」と評判です。作者は漫画家の辻次夕日郎(@yuhirotsuji)さん。
突然の氷河期で文明が滅んだ地球。主人公のテツコは、“ロボ”こと巨大ロボ「SNOW BALL」を操縦して侵略にやってくる宇宙怪獣を倒すことで、村人の食料を確保していました。ロボと一緒に戦っているときは熱血テンションなテツコですが、戦いのために地球を離れていたことや、思春期を戦いに明け暮れて過ごしたこともあり、村人になかなかなじめずにいました。
そんな彼女が心を開ける相手がロボ。意思を持ち、話もできるロボは、彼女を慰め、時に厳しいツッコミをし、時に背中を押してあげる存在です。ロボのおかげで、テツコは村人との距離を縮めることができました。
その後、どうやらテツコたちが怪獣の親玉を倒してしまったらしく、宇宙怪獣は地球にやってこなくなります。食糧難と寒さに苦しむ村人たちは、ロボを分解して装甲で寒さをしのぎ、反物質エンジンのエネルギーを利用することを提案します。
村長となっていたテツコは、村人を守る使命を負いながらも、ロボの分解には断固反対します。ロボは彼女に緊急停止ボタンを押すように告げ、嫌だと涙を流す彼女を叱咤し――。
時に軽口をたたき、励まし、背中を押し、叱咤する。テツコとロボは人と機械でありながらも、その関係はまさに親友そのもの。1人と1体をつなぐ絆に目頭が熱くなります。読者からも「こういうの大好き」などの称賛が寄せられています。
同作は辻次さんが2019年にスピリッツ賞で入選した読切作品。この作品をベースに、主人公をテツコからテツオに変えるなどリニューアルした連載版『スノウボールアース』が、1月末に発売された『月刊!スピリッツ』で始まっています。読切版と連載版の違いについて、辻次さんからコメントをいただきました。
「テツコとロボが宇宙の果てで、“怪獣との最終決戦”を終え、地球に帰ってきて10年後……というところから始まる読切版『スノウボールアース』ですが、連載版『スノウボールアース』ではその、“宇宙の果てでの最終決戦”から物語がスタートします。連載版の主人公・鉄男とロボット・ユキオのアクションや、読切版にはない、主人公とロボットの出会いの物語など、66ページかけて全力で描きました。彼らは決戦に勝利できるのか。その頃地球にも危機が訪れてたらするのか。もしよろしければ、読んでいただけるととても嬉しいです!」(辻次さん)
次のページからスノウボール全編を掲載しています。
画像提供:辻次夕日郎(@yuhirotsuji)さん
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SFっぽいようでどこか懐かしい。不思議で広がりのある世界。