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絵しか食べられない女の子と、彼女のために絵を描く少女 不思議な2人の関係描く漫画が温かい(1/2 ページ)

普通ではないけれど、互いを思う優しい関係。

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 「誰かが手作業で描いた絵」しか食べられない体質の女の子と、彼女のために絵を描く女の子の漫画が、不思議で優しい世界を作り出しています。作者はイラストや漫画をWebに投稿しているシマシ(@morinosato_smsm)さん。


絵を食べる神森さんと、彼女のために絵を描くすみれ

 同じ学校の神森さんとすみれの間には2人だけの秘密があります。神森さんは普通の食べ物は食べられず、人の描いた絵を食べる体質。すみれは彼女の食事を毎日描いています。

 他人の評価は気にしない主義のすみれですが、神森さんからの「おいしい」という賛辞はそんな境界線を揺るがしかねないもの。彼女に言わせると、すみれの絵は「いつも少しの苦みがある」。絵の味は、描き手が絵と向き合っているときの気持ちが現れているのだそうですが……。


すみれの絵には「いつも少しの苦みがある」

 絵を描くのは楽しいだけじゃない――すみれは自分のそんな気持ちが苦みになっていると思っています。でも、神森さんは「楽しんで描いている」「絵が好き」な気持ちや「食べる人を思いやる気持ち」も伝わってくると言ってくれるのです。


思いを言葉に出さないすみれ。神森さんのことも軽々しく「友達」とは呼びません

 唯一絵を供給する自分がいないと神森さんは困ってしまうと思っているすみれは、2人の関係は「普通の友達とは言えない」「対等じゃない」ため、軽々しい友達づきあいはいけないと考えています。一方で神森さんは、「楽しいのは自分だけ」「すみれになにかしてあげたい」と負い目を感じ、すみれの絵から感じる苦みについて、「あること」を申し出るのですが……。


 絵にまつわる苦い思い出ゆえに、他人には期待せず、思っていることを秘めているすみれ。絵を通じてその秘めた思いを味わえる神森さんだからこそ、彼女が敷いた境界線を超えることができたのでしょう。普通ではない2人の関係には少しの“苦み”と、互いを思いやる優しさがあり、読んでいて温かな気持ちになります。

作品提供:シマシ(@morinosato_smsm)さん

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