盗まれるほど大人気なので販売することにしました――トイレットペーパーの窃盗被害を受けた道の駅がユニークな注意の張り紙を掲示していることがTwitterで話題になっています。実際の効果などについて聞きました。
Twitterに投稿されて注目を集めているのは、福北ゆたかP(@fukuhokuyutakaP)さんが撮影した、「道の駅水辺プラザかもと」(熊本県山鹿市)のトイレの張り紙。「当店で使用しているトイレットペーパーは盗まれるほど大人気! そのため、ご好評につき販売することになりました」などの文言とともに1巻50円という価格が記されています。
窃盗を注意するユニークな手法に、リプライなどでは「一休さん的なセンスの良さですね」「なんてポジティブ!」「紙対応ですね」などと言う声が寄せられました。
貼り紙をしたいきさつや効果について、「道の駅水辺プラザかもと」に聞いてみました。
―― 貼り紙はどういったいきさつで掲示されたのですか
道の駅水辺プラザかもと 以前からトイレットペーパーの盗難が多く、スタンプを押すなどして対応していました。しかし、被害が減らず対策を考えていたところ、茨城県の道の駅で同様の取り組みが面白かったのでまねをしてみました。
―― 抑止効果はありましたか
道の駅水辺プラザかもと 去年(2020年)の秋ごろに掲示し始めると目に見えて盗難が減ってきて、いまはすごく落ち着いています。マナーに柔らかく訴えかけたことがよかったのかもしれません。
―― 購入した人はいるのでしょうか
道の駅水辺プラザかもと 売る気はなかったのですが、1本だけ売れたことがありました。キャンピングカーのお客様は場所によっては紙自体がなくて困るときがあるそうで、旅の常備用に1本50円で販売しました。でも、うちで使っているのは業務用の200メートルロールなので大赤字ですけどね(笑)。
利用者のマナー向上を目的に冗談半分で始めた取り組みだそうですが、ユニークな心理作戦の勝利だと言えるでしょう。
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