過去の自分に、あらゆるスポーツの記録が書かれた本を届ける……有名な映画のいちエピソードですが、もし可能ならばやってみたいものです。
今回ご紹介する作品「ラストワード」は、まさに「もしも、ほんの少し先の未来が知れたのなら」というテーマで描かれているのですが……それがどうして届くのか、肝心なものがなぜ届かなかったのか。ドラマチックなストーリーと、思わず引き込まれてしまう展開をお楽しみください。漫画の作者はSORAYA(@sorayatokyo)さんです。
主人公の青年オータムは、小さな頃から「10分後の自分から、自分にしか見えない予言のメッセージが届く」という、奇妙な能力を持っていました。その内容はとても端的で、「崖崩れ」「自転車のブレーキ故障」など直後に何が起きるか、いま何が起きているのかを教えてくれます。
ですが不思議なことに、明らかに得ができるテストの答えや宝くじの当たり番号が届いたことはなく、幼いころに母親が亡くなる前にもメッセージはありませんでした。
何はともあれ、オータムはメッセージの指示にはかならず従い、時にはそのおかげで恋人のサマーに出会ったりもしつつ、危険を避けながら毎日を穏やかに過ごしていました。
オータムがサマーと付き合いはじめてからしばらく経った頃。ふたりがバスに乗っていると、オータムにメッセージが届きます。「バスに爆弾を持った奴がいる、逃げろ」……その直後、犯人は爆弾を起爆しました。
次の瞬間、オータムはバスに乗り込む前の時間に戻っていました。そして同じように「爆弾を持った奴がいる、サマーを助けろ」とメッセージが届くのですが……失敗して、またオータムは時間をさかのぼるのです。
そしてオータムは気が付きました。崖崩れ、自転車のブレーキ故障、線路に落ちた女性を助けようとして巻き込まれる、爆弾……メッセージは全て「見過ごせば自分は命を落としているであろう出来事」ということに。そしてオータムは意を決し、バスに乗り込む前の爆弾犯を取り押さえ、爆弾を起爆させたのでした。
次にオータムが目覚めたのは、まだ母親が生きていた子どものころ。その身体には青年のオータムが届けた、大量のメッセージが刻まれていて……。果たしてオータムは、どのようにして爆弾犯を止めるのか。オータムに届く予言のメッセージの正体とは。数々の謎と気になる結末は、漫画を読み進めてお確かめください。
作品提供:SORAYA(@sorayatokyo)さん
記事:たけしな竜美(@t23_tksn)
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