「パパ嫌！」じゃなくて「パパイア」に 「トロピカル〜ジュ！プリキュア」が徹底する“親子で見るための配慮”：サラリーマン、プリキュアを語る（3/3 ページ）

プリキュアは「親子で見ること」を強く意識したアニメーションなのです。

[kasumi，ねとらぼ]

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プリキュア20周年にむけて

　2021年現在、プリキュアシリーズは「親子2代戦略」がとられるようになり、親子で楽しめるグッズや、大人向けグッズもたくさん展開されるようになってきました。

　この世代のお子さんはお母さんと一緒に映画を見に行かれる方がほとんどで、親子2世代で楽しんで頂けるキャラクターは太く長く続きます。プリキュアもようやくそこに立ったのかな、と思います。
『月刊トイジャーナル 2011年2月号』（東京玩具人形協同協会、P9）

2021年現在では69人以上のプリキュアがいます（画像はAmazon.co.jpから）

　プリキュアは、過去シリーズのプリキュアによる「オールスターズ戦略」により、過去のプリキュアのグッズも多々販売され、子どものときにファンだった大人をも取り込むようになってきました。

　また秋のプリキュアの単独映画でも、「Yes！プリキュア5GoGo！」や「ハートキャッチプリキュア！」など過去の人気作とのコラボレーションが実施されるようになり、かつてプリキュアを見ていた大人たちをも映画館に呼び戻すことにも成功しています。

「ハートキャッチプリキュア！」とコラボした「トロピカル〜ジュ！プリキュア」の映画（画像はAmazon.co.jpから）

　この先、2023年の「プリキュア20周年」に向けてプリキュアの大人向けの戦略もたくさんとられていくことが予測されます。
　そんな中、「トロピカル〜ジュ！プリキュア」の監督である土田豊さんは雑誌インタビューの中でこう語っています。

――「トロプリ」を制作して、楽しいと感じることをお聞かせください。
土田　少しずれた答えになりますが、おそらくこの文章を読むことがないであろうメインターゲットの子どもたちに喜んでもらえることを目標にして制作しています。そういう作品にできたら嬉しいです。
引用：『「トロピカル〜ジュ！プリキュア」特別増刊号 アニメージュ』2022年1月号増刊（徳間書店、P25）

　「トロピカル〜ジュ！プリキュア」は「メインターゲットの子どもたちに喜んでもらえることを目標に作っている」と明言しています。

　プリキュアは誰のためにあるのか？　といえば、もちろん子どもたちとその保護者のためにあるのだと思います。とはいえ、大人向け公式グッズもたくさん発売されていますし、大人がプリキュアを楽しむことにも何の問題もありません。

　われわれ大人は決められたルールや、「子どもに迷惑を掛けない」「親子連れを優先する」などのマナーを守りつつプリキュアを楽しんでいきたいですよね。

「トロピカル〜ジュ！プリキュア」
毎週日曜8時30分より
ABC・テレビ朝日系列にて放送中
(C)ABC-A・東映アニメーション