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タニシのだしラーメン、毒グモの素揚げ、ザリガニパスタ――生き物をとって食べまくるYouTuberホモサピ、登録者数100万人の人気の理由(3/4 ページ)

登録者数100万人の“生き物系”YouTuberのホモサピさんインタビューです。

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生き物を捕まえる環境の変化 「好きなものが減っていくので、どうにか食い止めたい」

――ホモサピさんの動画は10分くらいの短いものがほとんどですよね。すごくテンポがいい印象です。

 編集のときに、飛ばされないようめちゃくちゃカットしています。YouTubeのスキップ機能をできるだけ使わないでほしくて、もし自分が視聴者側だったら、初めて見る知らないYouTuberの動画を見て、飛ばさずに見られるかを考えつつ編集していて、1回カットして、そこから2回、3回カット、BGMなどをつけた後にもう1回カットするんです。

 あと気を付けているポイントとしては、撮影のときから構成を考えています。自分がなぜこれをやりたくて、どんな方法でやる必要があるのか、どうして食べたいのかという起承転結じゃないですが、視聴者になんでこの動画を撮っているのかということが分かりやすくなるような作りを意識しています。

――捕獲から下処理、調理、試食と工程も多いですし、カットも多そうです。

 1本の動画を作るために、撮影で12時間ほど外に出ていることもあるので、どんなに少なくても元の素材は4時間くらいはあります。長いときは10時間とかも。でも、凝縮するのでいい動画にはなりますよ。

――いろいろな場所へ撮影に行かれていますよね。近郊だと地元の東京で撮影されていると思いますが、生き物を捕まえる環境の変化はありますか?

 いくら東京生まれ東京育ちと言っても、やっぱり昔の方がたくさん生き物はいました。近所の公園も昔はコンクリートなんてなかったのに、いつの間にかコンクリートになって、草も刈られてバッタもいなくなったし、池も埋められたり、用水路も全部道路になっちゃったりして、すごい減りましたね。

――環境が整備されるとともに、生き物の居場所は減ってきているのですね。

 めっちゃ悲しいです。好きなものが減っていくので、どうにか食い止めたい。僕が40歳くらいになるときには、このあたりには生き物がいなくなっちゃうんじゃないかなと思うんですよね。なので、どうにか未来の子どもが遊べる場所くらいは確保しておきたいですよね。

――書籍では環境保全についても明記していました。

 小さいころ、家の近くの空き地で水たまりを作って遊んでいたら、数日後、そこに生き物たちがたくさん集まってきたんです。自分の作った環境を利用して、生き物たちが生きている状況に、言葉では説明できないんですけど、うわーって興奮して。そのスケールを大きくして、今後環境保全にも関わっていけたらいいなと思っているんです。

 動画では、視聴者さんにごみ捨てないでくださいねというお願いもしています。自分の動画を通して生き物に興味を持つ人が増えるのはうれしいですが、人が増えるということはマナーの悪い人も一部いるかもしれないので、しっかりと呼びかけていきたい。

――YouTubeでの目標はありますか?

 年内にチャンネル登録者数150万人を目指してます。何かしたいんですけど、今のところ特には考えていないです。みんなでザリガニ食べるオフ会とかやりたいですけどね。将来的には、生き物に貢献していきたいので、今は自分の影響力を大きくしていくことが目標です。

――ザリガニオフ会があったら参加させてください。最後に、視聴者や本の購入を検討している人へ向けてメッセージをお願いします。

 本を読んでちょっとでも外へ行きたくなったり、生き物に興味を持ったりしてくれたらいいなと思います。食べなくてもいいので。あとは、小学校高学年は読めるようにルビをふっているので、お子さんの夏休みの自由研究にもぴったりだと思います。ぜひ使ってください。

ホモサピ

『地球は食べ物 いきもの獲って食べてみた日記』(KADOKAWA)

地球は食べ物 いきもの獲って食べてみた日記
『地球は食べ物 いきもの獲って食べてみた日記』(KADOKAWA)1430円

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