この世界には外敵から身を守ったり、効率的にえさを獲得したりするために、周囲に“擬態”する虫が存在します。その多くは花や枝、枯れ葉などの自然を模していますが、人間が住処を広げてから長い年月がたった今、“街”にうまく紛れこんだ虫がいてもおかしくなさそうなもの。そんな虫たちを探し歩く創作漫画「街に擬態する虫」がTwitterで好評を博しています。
作者は漫画家やライターとして活動するスマ見(@miteruyatsu)さん。「街に擬態する虫」は、講談社が運営する漫画発信アカウントのツイシリ(@twi_sirius)で連載されている「散歩する女の子」シリーズの1篇として描かれました。
漫画は「虫の『よくわからなさ』」が好きな女の子が、近所の昆虫館に足を運ぶ場面から始まります。枝に身を隠す「ナナフシ」や花に紛れる「ハナカマキリ」などの擬態する虫を見学して昆虫館を後にした彼女は、街を眺め「この風景の中にも擬態する虫がいるかもしれない」と思い立ちます。
そのような意識で街を観察し始めると、どんどん違和感を覚えるように。選挙ポスターの目のような羽をもつ蝶や、破れたフェンスになりすますカマキリ、れんがのヒビに見えるようにわざと蛇行するアリの隊列など、「街に擬態する虫」が思いの外たくさんいることに気が付きます。
「街に擬態する虫」の探していた彼女は、しばらくしておじさんに話しかけられました。虫に詳しいのか、世代交代のサイクルや進化について語るおじさん。いわく「街に紛れた虫たちはいわば環境に適応できたエリート」なのだそうです。それから、おじさんの案内のもと、街に隠れたたくさんの虫を観察して楽しんだ2人ですが、別れ際おじさんはひとこと、こう言い残します。
「我々としても勉強になりました こんな擬態で見つかってしまうことがわかったので」
――気になる続きは、ぜひ本編をご覧ください。
「散歩する女の子」にはこの他にも、女の子が散歩という“小さな旅”に出掛けるほのぼのした話がたくさん投稿されています。街中の少しおかしな風景を探したり、大き目のおにぎりを持って公園にでかけたり、ちょっとした工夫で日常を彩る彼女らの散歩は、まねしたくなること間違いなしです。
※作品提供:「散歩する女の子」(Twitter/モーメント(ツイシリ))/スマ見さん(Twitter)
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