子どもは親を選べないことを、スマホゲームの「ガチャ」に例えたネットスラング「親ガチャ」。その親ガチャが実際に存在する世界があったら? を描いた漫画「親ガチャ」がえぐるような内容で注目を集めています。作者は漫画家の七海東句/ざじー(@X1G9xd)さん。
通称「親ガチャ法」が施行された世界。虐待を受ける子どもを救済する法律で、子どもは親ガチャを引いて別の親のもとで別の人生を送れるというものです。
主人公の少年は父親に暴力を振るわれ、自身の家庭環境を「☆1のゴミ環境」と嘆いています。クラスメイトはほとんど親ガチャを引いて別人になっていなくなり、残るは数人。それをきっかけに、主人公は残った同級生の少女と距離を縮め、彼女もまた家庭環境に問題があることを知ります。
親ガチャしようと思っている主人公に対し、「そんな都合のいいものには絶対何か裏があるような気がする」と回す勇気がないと話す少女。彼女と過ごす時間に救いを感じ、もう少しだけ親ガチャを回すのを考えてみようかと思っていた主人公ですが、ある日それまでにない危機的状況に。
少女に助けを求める主人公ですが、彼女もまた追い詰められており、「本当はずっと助けてほしかったのはうちのほうだったんだよ?」と拒まれてしまい――。少年がどうなるのか、親ガチャを引くのか。その答えは漫画で確かめてください。
「法とか社会による解決についてまったく諦められていて逆に(?)新鮮さを感じるけど反省もする漫画」「誰かと同じ地獄を共有できることの温かさと辛さ、エグさが浮き彫りにされててすげぇ」「世にも奇妙な物語でドラマ化されて欲しいぐらい名作」などさまざまな反響を呼んだこの作品は、第86回「ちばてつや賞」で佳作を受賞。ヤンマガWebでも閲覧できます。
作品提供:七海東句/ざじー(@X1G9xd)さん
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