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水川あさみ「前田敦子のかっこよさを知った」 子育てに悩むカップル演じる「モダンラブ・東京」インタビュー(2/2 ページ)

「パートナーが女性という点も、とりわけ何か説明するわけではなく当たり前にストーリーに組み込まれている」愛についての物語。

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水川あさみと前田敦子
水川あさみさんと前田敦子さん

母親と娘 「誰にでも当てはまる出来事」が描く家族の愛

―― 「モダンラブ」という作品の印象を教えてください。

前田 米版がもともと好きな作品だったので「日本でやるんだ!」と。何も知らずにラインアップを見たら「うらやましい」と悔しがっていたと思います。

 愛をテーマにしたオムニバス形式で、世の中にはいくらでも愛はあるから今後もしかしたら第2弾、第3弾と続いていくのかも。だからこそ第1弾の第1話という重要で貴重なポジションを任せていただき光栄です。水川さん主演作の隣にいさせてもらうのも、うれしかったですね。

水川 私ももちろんオリジナルの作品を知っていましたし、ニューヨーク・タイムズ紙に寄せられた一般の方のコラムが作品になるなんて、普通はなかなかないこと。特殊でチャレンジしている作品だなという印象でした。愛という全世界共通の誰にでも存在するものをテーマにした、普遍的でとてもすてきなストーリーなのでお話をいただけたことがすごくうれしかったです。

―― 水川さんが演じるのはキャリアウーマンの真莉。前田さんは真莉のパートナーの彩を演じ、二人は2児を育てています。お互いの役柄はどんなキャラクターでしたか?

「モダンラブ・東京〜さまざまな愛の形〜」
2児を育てるパートナーを演じる二人

水川 私が演じた真莉は、大切なことを少し見失ってしまっている女性。「モダンラブ」ってそれぞれの愛の形を描いた作品だと思うんですけど、真莉はとにかく自分のことに無我夢中で、一番そばで支えてくれるパートナーや母親からの身近な愛に気付けていない。

 子育てと仕事が最優先という、とにかく一生懸命働いている女性が陥りそうな、誰にでも当てはまる出来事かもしれません。

前田 彩と普段の私は全然違う。こういう女性って憧れると思える、誰にでも平等でこうあれたらと感じる女性像でした。

水川 裏表がないよね

前田 淡々と、ひょうひょうとしている感じ。家にいると安心できそう。

―― 基本的にお二人の他に登場人物は多くなく、真莉と彩、子どもたち、そして梶芽衣子さんが演じる真莉の母親を中心にストーリーは展開していきます。

前田 家族愛を感じます。女性同士の恋愛も受け入れている母親がいて、子育てをみんなで協力してやっている中での、ちょっとした感情のぶつかり合い。それって愛があるからだと思うので、家族の愛は深いなと。

水川 真莉が母親へかけるとあるせりふは、すごく簡単な言葉ですけど、たったそれだけがなかなか口にできない。言った途端に今まで我慢していた気持ちや、とらわれていたもの、感情があふれだしてしまう。

 コルクがポンっと抜けるように、感情的になることって誰にでもありますよね。ちょっとした出来事ですけど彼女にとってはすごく大きな変化で、愛にあふれた生活だからこそあり得ることだと思います。

前田 私も最後のシーンからは、安心できる場所があるすばらしさを感じました。お二人の親子のやりとりを撮影では近くから見させてもらって、女性同士だし親子間で起こり得ると感じるほどリアルで、自分にも当てはまるところが……。

―― 前田さん自身もワーキングマザーということもあり、真莉との共通点も多いですね。

前田 母親に甘えたい気持ちがあるからこそ「分かって」という気持ちになってしまって。この「分かって」が強すぎて感情的になっちゃう。だから真莉ちゃんの気持ちは痛いくらい分かりました。

―― 過去にはCMでの共演経験もありましたが、お互いの印象は今回の作品を通じて変化しましたか?

水川 変わりました。今回共演してみて、あっちゃんのかっこよさを知りました。

 覚悟の決まった人でしたね。何でも自分でやるし自分1人でどこへでも行く。それが役にも反映されていて、彩のドンと構えてくれる感じは、あっちゃんの内側から出てくるもの。すごく安心できて、ご一緒できてよかったと思っています。

前田 褒めていただいてすいません。女性からすると水川さんは誰よりドンとしている方だと勝手に思っていて、現場ではイメージ通り、みんなに分け隔てなく接する姿をずっと見ていました。そういう方に褒めていただけてうれしいです。やった〜!

水川あさみと前田敦子
カップルを演じてすっかり打ち解けた二人

水川あさみは惑わされない 「うのみにすることがない」

―― 作中で真莉は母乳神話に取りつかれ、追い詰められていきます。特に子育てをする女性を取り巻く神話は数多く存在しますが、お二人も惑わされることはあるのでしょうか?

水川 なんだろう……惑わされる前に私すぐ調べるからなぁ。すぐ聞くしすぐ調べるしうのみににするということがない。

前田 なさそうですね、ちゃんと自分を持っていそう。

水川 ちゃんと選択できるよう調べたり聞いたりして、何個か情報がある中で自分がピンとくるものをチョイスしたい。だから惑わされるようなことってないかも。思い浮かばない!

―― 水川さんらしいといえばらしい……。例えばプリンにしょうゆをかけたらウニの味がする程度のことでも簡単には信じませんか?

水川 それは楽しそうだから試す。というか試したことありますよ、小学生のときに。

前田 えっ! どうでした?

水川 全然ウニじゃないよ。それはもうプリンにしょうゆだったよ

前田 (爆笑しながら)あの、何でしたっけ? アボカドにわさびしょうゆでトロっていいますよね?

水川 それはアボカドとしょうゆだよ。普通においしい。

前田 おいしいですよね。いいですね、ずっと冷静で。

―― 最後にタイトルにちなんで、オフの日を東京で過ごすとしたらどう過ごすか聞かせてください。

水川 あっちゃんは何するの?

前田 最近、息子と都内の温泉に行きました。東京ステイは初めてで、「わざわざ泊まりに行くって?」と疑問だったんですけどすごくよかったです。感染症対策で宿泊者も限られているから1フロア貸し切り状態で、子どもと温泉4つくらい入りました。地上17階にあるんですよ。東京の温泉って黄色いんです。

水川 そうなの?

前田 なぜかよく分からないんですけど。子どもが突然「温泉に行きたい」って言いだしたんですよ、「温泉行きたいなぁ」って。

水川 でっかい独り言だ!

前田 じゃあ温泉行こうかーってお休みに1泊してきました。喜んでいました。彼だけで計10回くらいお風呂に入っていました。家だと全然お風呂なんて入らないのに

水川 最高にかわいいな! 温泉入りたかったんだね。

前田 それ以来どこへでも「行くよ」って言うと「温泉ある?」って聞いてくるようになっちゃって。

水川 中からおじさんが出てくるんじゃない?(笑) 私にはそんなすてきなエピソードはないけど、サウナが好きなので、1日休みだったら東京のいろんなサウナに行きたいです。

前田 いろんなサウナってなんですか!? サウナにいろいろあるんですか?

水川 いろんな場所のサウナに行くってこと。寝転べるようなサウナもあれば銭湯に併設されていることもある。サウナを堪能して、夕方からおいしいご飯を食べてお酒を飲みたいですね。

水川あさみ …… ヘアメイク:星野加奈子、スタイリスト:番場直美

前田敦子 …… ヘアメイク:高橋里帆(HappyStar)、スタイリスト:有本祐輔(7回の裏)

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「モダンラブ・東京〜さまざまな愛の形〜」

配信日:2022年10月21日(金)

話数:全7話(6話実写、1話アニメーション)

キャスト:水川あさみ/前田敦子/榮倉奈々/柄本佑/伊藤蘭/石橋凌/成田凌/夏帆/永作博美/ユースケ・サンタマリア/ナオミ・スコット/池松壮亮/黒木華/窪田正孝

松本若菜/寺島しのぶ/梶芽衣子/高良健吾/藤原季節/三浦透子/國村隼

ショーランナー:平柳敦子

監督:平柳敦子/廣木隆一/山下敦弘/荻上直子/黒沢清/山田尚子(アニメーション)

脚本:平柳敦子/黒沢久子/龍居由佳里/荻上直子/黒沢清

主題歌:Awesome City Club 「Setting Sail 〜 モダンラブ・東京 〜」

作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0B6T3R3TL

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