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Facebookを運営する「Meta」が、リアルタイムで音声ベース翻訳ができるシステムを発表しました。福建語など、書き言葉が使われない言語でも翻訳できる技術として期待されます。
Metaは音声の波形などを解析するAI翻訳システムを発表。既存の翻訳システムはテキストベースでの解析が主流ですが、話し言葉が主に使われる言語では、翻訳が難しいという課題がありました。文字を持たず、話し言葉のみが使われている言語は、世界に多く存在しています。
音声ベース翻訳が役立つ一例として福建語が選ばれました。福建語は中国の福建省を中心に、シンガポールやマレーシアなどで使われている言語で、話者は世界で4600万人ほどとされています。利用者が多い言語ではあるものの文字を持たないため、テキストベースの翻訳システムでは対応が困難です。
Meta AI(@MetaAI)はTwitterアカウントで、福建語話者と英語話者が翻訳システムを使い、コミュニケーションを取る様子を公開。まるで「ドラえもん」に登場する、食べただけでさまざまな言語を理解できる「ほんやくコンニャク」のような技術です。
福建語の翻訳モデルはまだ開発途中で、一文をまとめて翻訳するまでには至っていませんが、オープンソース化することで今後の発展が期待されます。また、福建語の翻訳システム、音声合成翻訳コレクションなどは、MetaのAI研究部門「Meta AI」のリリースページに公開されています。
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