イカ墨とタコ墨、それぞれの墨で書道をしたらどうなるのか――。そんな実験をした加茂水族館(山形県鶴岡市)の展示物が、X(Twitter)で話題を呼んでいます。どんな違いがあるんだろう……?
展示物の写真を投稿したのはXユーザーのももいか(@momoika_t)さん。クラゲの展示で有名な加茂水族館で目にした「イカ墨とタコ墨」の書き心地の違いを伝える展示に「感動した」といいます。
写真を見ると、イカ墨で書かれた方はくっきりと文字の輪郭がわかります。一方、タコ墨で書かれた方は力強い印象こそあるものの、文字が大きく滲み、不格好になってしまっています。こんなに違うんだ……!
この投稿には3万近い「いいね」が集まり、ユーザーからは「おなじスミでもこんなに違うんだ、すごく分かりやすい!」「イカ墨、かなりしっかり書けるんだ」「めっちゃ勉強になる」「違いが面白すぎるー!!」などの声が寄せられました。
展示に書かれた説明によると、イカ墨とタコ墨の大きな違いは「墨の使い方」。いずれの墨も外敵から身を守るために使うものですが、イカは「塊状に墨を吐き、分身のように見せかける間に退散」、タコは「煙幕のように広がる墨を吐き、敵の視界を遮る間に退散」と、それぞれ性質が異なるといいます。
8月31日、加茂水族館の担当者に話を聞くと、「イカの墨はまとまりがあるため字を書きやすく、タコの墨は水に広がってしまうので字がにじんで書きにくい」と、墨の性質の違いが、書き心地の違いに繋がっていると説明してくれました。
展示物の説明によると「タコ墨は滲んで書きにくい」ため、「鉛筆がない時にはイカ墨がおすすめ」とのこと。今度鉛筆を切らしたら、お魚屋さんに行ってみてもいいかもしれませんね!
画像提供:ももいかさん
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