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「ジュラシック・パーク」グラント博士役俳優、希少な血液がんとの闘病を明かす 発言切り取られ“瀕死”扱いには苦言(1/2 ページ)

現在は寛解状態にあるそう。

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 「ジュラシック・パーク」(1993年)のアラン・グラント博士役などで知られるニュージーランドの俳優サム・ニールが、10月16日に放送された豪ABCテレビのドキュメンタリーテレビシリーズ「オーストラリアンストーリー」に出演。現在76歳のサムは、2022年に診断されたとても珍しい血液がんの一種である血管免疫芽球性T細胞リンパ腫との闘病生活や、俳優としての仕事について語りました。

がんとの闘病生活を語るサム・ニール
闘病生活から寛解した現在の心境を語る(画像はYouTubeから)

 サムは2022年公開の出演映画「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」の宣伝中にリンパ腺の腫れに気付き、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫と診断を受けました。同年3月から化学療法を受けていたことを1年後の2023年3月に公表。同時に治療がとても効果的で、その時点で寛解していることも明かしました。

 同番組内で、「死ぬのは全然怖くない。最初から全く心配していなかった。でもまだやりたいことがあるから、イラつくだろうね」と治療開始から死への恐怖は皆無だったとサム。しかし治療中は、「どのくらい生きられるかも分からない」との思いから、子どもや孫に何か書き残しておいた方が良いかもしれないと考えたとのこと。「彼らに僕のことを理解してもらい、知ってもらうのはいいこと」と思ったそうです。

 幸運にもサムは治療のかいあって寛解状態が続いており「とても感謝している」としつつも、まだ病との闘いが終わったわけではないとし、2週間ごとに治療を受けなければならず、それは「ボクサーと10ラウンド戦うようなもの」だと表現します。

 そして医師からは、現在は効果がある薬も「いつかは効かなくなる」と告げられており、その覚悟はできていると穏やかに語ったサム。「僕は幾つか、いいこともしてきたと思う。全部が全部いいことではなかった。でも後悔は誰にでもあるもので、僕は自分自身と生き、自分自身と死んでいける」とこれまでの人生を振り返りました。

がんとの闘病生活を語るサム・ニール
Instagramで誤解を解くサム(画像はサム・ニールのInstagramから)

 同番組が放送されると、一部のメディアではサムの言葉が切り取られ、まるで彼が死にゆくさ中にあるかのような報道もみられました。この誤解を解くため、サムは放送後にInstagramへ動画を投稿し「今日はとてもいい天気です」と陽光の中ファンに向け語り掛けました。「大丈夫、私は元気です」「番組でのひと言が文脈を無視して受け取られています」「私は寛解状態で、これからも寛解状態を維持するつもりです。安心してください」と説明しました。

 北アイルランドで生まれ、ニュージーランドで育ったサムは「オーメン」シリーズの完結編「オーメン/最後の闘争」(1981年)で、“悪魔の子”ダミアン・ソーン役に抜てきされ一躍注目の的に。同年公開のカルト映画「ポゼッション」でも傑出した演技を見せ高い評価を受けます。また、「007」シリーズ4代目ジェームズ・ボンドの有力候補でもありました(最終的にはティモシー・ダルトンが選出)。

 代表作はスティーヴン・スピルバーグが監督した90年代の名作「ジュラシック・パーク」で演じた主人公グラント博士で、「ジュラシック・パークIII」(2001年)ではファンからの強い要望もあり同役を再演。フランチャイズの完結編となる第6作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」(2022年)でもエリー・サトラー博士役のローラ・ダーン、イアン・マルコム博士役のジェフ・ゴールドブラムとともに出演し華を添え、また2023年には第1作公開30周年を記念し3人で協力し記念アパレルをプロデュースしました。

 本格的に仕事を再開したサムは番組内で「引退は問題外」と言い切っており、この仕事にまだまた情熱を注ぐ意向であるもよう。30周年を迎えてもなお高い人気を誇る「ジュラシック・パーク」とともに、いまだ人気の衰えないサムの活躍も期待されます。

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