自家用車として「消防車」を所有している民間ボランティアチームが、石川県能登町の依頼を受けて「水と支援物資を送り届けた」という活動報告が、X(旧Twitter)で大きな注目を集めています。
話題になっているのは、消防車を自家用車として所有しているXユーザー・自家用消防車(@jikayoshobosha)さん。2022年7月に購入したという消防車を自家用車として登録・所有している人物で、過去には豪雨災害を受けた秋田県、台風15号で大きな被害を受けた静岡県でもボランティア活動を行った経験があります。
そんな自家用消防車さんは、2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震を受けて、主要拠点に被災地支援の申し入れを行い、その返答を待っていました。すると、能登町役場から「公民館で水を配ってほしい」という依頼が届いたそうです。
これに対して自家用消防車さんは、自身と同様に消防車を自家用車として所有しているラバッジョ(@lavaggio2020)さんと協力して、消防車2台とバン1台による支援チームを結成。水を提供する名古屋市上下水道局と連携し、水1500リットルと支援物資を満載して、指定された公民館を目指して走り出しました。
被災地での移動は緊急車両の邪魔にならないよう深夜に行うと決め、名古屋を出発。道中は地震によって荒れてしまった道もあったそうで、目的地の能登町に到着するまで11時間かかったといいます。
水や支援物資を送り届けた自家用消防車さんは、「能登町役場では断水でトイレが流れないのと風呂に入れないため3階までアンモニア臭のようなにおいが充満」と避難所や周囲の様子を語り、「サポートした真脇や姫の自主避難所でも水を入れる容器がないのとガソリン不足のため水を取りに行けず、川の濁った水を皿洗いに使っていました」など、被災地で暮らす人たちの厳しい状況を伝えています。
被災地の支援に活躍した“自家用”消防車チームに対して、Xでは「自家用消防車、素晴らしい活躍ですね」「能登町出身で実家全壊、母は避難所です。ありがとうございます」「姫の住人です。ありがとうございました」「お水どうしたんだろうと思ってたら水道局が提供か。いろんなつながりがあるんだね」といった反応がみられ、公民連携によって生まれた特例的なボランティア活動に驚きや感謝、称賛の声が寄せられていました。
現在、はせ浩県知事や石川県の公式Xアカウントでは、令和6年能登半島地震に関する情報が積極的に発信されており、能登地方への不要不急の移動は控えるよう呼びかけています。
画像提供:自家用消防車(@jikayoshobosha)さん
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