仕事で遅くなった帰り道に鳴き続けている猫を発見、保護したら…… 夜中に豹変→2度の病院送りに!(1/3 ページ)
「ペットロスとの寄り添い方」第25回は猫・タイムくんです。
多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。
ペットロスとは
愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2022年、全国47都道府県に在住する20〜69歳の5000人を対象に実施された「ペットに関する調査(2022年)実態編」では、「困りごと・気になる点」として「死なれるのがつらい」などの理由から「ペットロス」が上位にあがる傾向にあると発表されています。
飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。
そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。
第25回 飼い主・海浬さん/猫「タイム」くん
―― タイムくんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください
海浬さん:ある仕事の締め日、帰宅が22時30分くらいのときこと、歩道にずっと座って鳴き続けていた猫がいました。「翌日、天気が雨だったはず……」と思い、その場で難なく捕獲、わが家に迎えました。
印象的だったのは、タイムが夜中に豹変して、かみついてきたことです。2度ほど病院送りにされ、破傷風の注射を打つ羽目になりました。
―― タイムくんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください
海浬さん:タイムは2023年7月24日、14歳8カ月のころに虹の橋を渡りました。タイムは具合が悪かったので、虹の橋を渡ったとき、「あぁ、やっと……楽になれたんだねぇ」と思いました。
お別れしたあとは、部屋中を大掃除して、タイムが残したヒゲやツメを探しました。そして、今必要としている子たちのために、ごはんやシーツを保護猫ボランティアに寄付しました。枕元でいつも寝てくれていたので、まだ手探りで探してしまいます。
タイムは具合が悪くなってから、寝室ではなくリビングのクッションで寝ていました。何か予感があり、「もう一緒に寝れないんだよ」って教えてくれていたのかもしれません。
―― 現在の心境を教えてください
海浬さん:何をしても後悔だけは残ります。
―― タイムくんに伝えたいメッセージ
海浬さん:幸せにしてくれてありがとう。支えてくれてありがとう。何にもしてあげられなかったけれど傍にいてくれてありがとう
(了)
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