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お迎え当初はブルーアイの白猫が、徐々に毛が伸び、瞳の色も変わり…… 神秘的に変身した愛猫との思い出(1/3 ページ)

「ペットロスとの寄り添い方」第26回はスコティッシュフォールド「チロ」ちゃんです。

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 多くの飼い主が一緒に暮らす動物を“大切な家族の一員”として捉え、人生をともに歩んでいます。動物と暮らした時間は長くとも短くとも、深い愛情を持って接した分、飼い主にとって人生のかけがえのない一部となり、別れは深い悲しみとなって心身に押し寄せます。

ペットロスとは

 愛する動物との死別による喪失感や混乱、後悔など、抱えきれないほどの悲しみによって心身が不安定になる状態を指す「ペットロス」「ペットロス症候群」。2023年、20歳〜69歳のペットを飼っているまたは飼育経験がある391人を対象に実施された「ペットロス」に関する調査では、「約8割が『ペットロス』という言葉を見聞きしており、約4割が実際に経験している」と発表されています(サンセルモsorae調べ)。

 飼い主にとって非常につらい経験となり、カウンセリングを要するケースもあることから、「ペットロス」「ペットロス症候群」は今、メンタルヘルス上の大きな課題として多くの人が向き合っています。動物とのこれまでの日々を忘れたり、死を乗り越えたりすることはできないかもしれませんが、時間の経過とともに受け入れ、いつかふと思い出したときにあたたかい涙がこぼれるような“寄り添い方”はあるはずです。

スコティッシュフォールド 第26回は飼い主・じゅんさん/スコティッシュフォールド「チロ」ちゃん

 そこでねとらぼ生物部では「ペットロスとの寄り添い方」をテーマに、読者にアンケートを実施。寄せられたさまざまなエピソードから、愛する動物との思い出や別れ、当時の心境や救われた出来事をご紹介していきます。現在動物と暮らしている人や、悲しみの渦中にいる人に寄り添うヒントとなれば幸いです。

第26回 飼い主・じゅんさん/スコティッシュフォールド「チロ」ちゃん

―― チロちゃんのプロフィールと出会い、思い出や印象的なエピソードを教えてください

じゅんさん:チロとはペットショップで出会いました。お迎え当初はブルーアイの白いショートでしたが、徐々に毛がセミロングになり、半年程度でオッドアイになりました。

 もともと美しい猫でしたが、まるで変身するように神秘的な、小柄で儚げな猫になりました。気品あふれる姿で周囲から特別視され、私たち夫婦は誇りに感じていました。

 チロはいつも要求することなく、病気もせず、本当に手のかからない完璧な猫でした。ツンデレという言葉が当てはまる子でした。

―― チロちゃんと別れてからの心境や、救われた出来事などがあれば教えてください

じゅんさん:12歳と10カ月で虹の橋を渡りました。8カ月に及ぶ壮絶ながんの治療を経て旅立ったので、今まで頑張ってくれたことに心から感謝し、なぜもっと大切に出来なかったのかと自身のふがいなさにとても後悔しました。

 チロが旅立ってからちょうど今が1年(2023年11月応募時点)ですが、この1年は毎日思い出を紡ぐように空を見ては話し掛けて過ごしました。時に会えないつらさに泣き、時に思い出して夫婦で懐かしんだり、ただ不思議とあの子はずっとそばにいてくれたような感覚が強かったのです。

 同居の残った猫が、あの子がいたところに向かってよく鳴くんですよ。あそこにいるのかなって。ところが1年が過ぎるとぴたりとなくなりました。と同時に、私はあの子が遠くへ行ったと感じてしまい、今は急に寂しさが増しています。

 救われているのは、あの子の病に一緒に戦ってくださった獣医師の皆さまの対応です。異動なさった先生が、あの子が旅立った後ご連絡をくださって、本当に頑張り屋さんでしたねって仰ってくださったことです。本当に自慢の娘でした。

―― 現在の心境を教えてください

じゅんさん:あの子が病気になり、自分のことをおろそかにしていましたので、もう少し自分に優しくなりたいと思っています。同じ種類の骨格異常の子猫とご縁があり、その子の介護をやっていこうと思っています。

―― チロちゃんに伝えたいメッセージ

じゅんさん:本当に出会ってくれてありがとう。永遠に自慢の娘です。虹の橋の麓で会えるまでママは頑張って生きていきます。

(了)

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