「いばらの道だぜ」でボスに挑んではいないのですが、ボスが眠らなくなるなどの戦闘時の調整はなかったように思います。以上のような要素が相まって難易度は高くないと認識されているのではないでしょうか。遭遇率の多さについても盗賊のしのびあしがあれば軽減は可能です。
とはいえ、自分のようなヌルいゲーマーにはこれらの難易度の低さは気にもならず、むしろ快適にゲームをプレイできる要素ではありました。ルーラやダンジョンマップの改善についても大変好感が持てます。また、地上を旅するときにいろいろな落とし物を拾えるのですが、これがドラマを感じさせるもので大変良いです。
どうのつるぎとかわのよろいが複数セットで落ちていたり、なぜかバニー装備が一式落ちていたり……。ただ、この落とし物が結構豪華なもののため小さいメダルのプレゼントやダンジョンで拾うものの価値が若干落ちているようにも思えます。細かい不満を言えばこれらを拾い集めに世界を巡るようになるとラーミアや船の速度が若干遅いのが気になったりもします。ルーラが便利になっている分通常の移動の遅さが際立つとでもいいましょうか。
これらの利便性を考えると「ダンジョンのマップ表示はなし」「ルーラとリレミトの仕様は旧作」みたいなハードモードはあっても良かったかもしれません。移動速度の件も含め、今後アップデートに期待したいところです。
もうひとつ付け加えるとすれば、ゲーム内に新規に追加された「バトルロード」というはぐれモンスターを集めて戦わせるコンテンツ。「ガンガンいこうぜ」などの作戦を設定してオートでモンスターを戦わせるものなのですが、個人的にはこれがそこまで楽しいとは思えませんでした。強いモンスターを揃えて相手を倒すのを見ているだけなのです。こちらにも難易度低下が適用できるのでやる気がなくとも報酬がもらえるのはありがたいところ。
なおクリア後に戦闘できる相手にも難易度低下は適用できるので「何ターン以内に倒せ」というのはかなり楽に達成できます。自分のような楽できるところは徹底的に楽したい人間からすればありがたい限りですが、この辺りも歯ごたえを求めている人からすると「自力で縛らないとダメなんですか?」みたいな反応をされてしまいそうだなと思ってしまいました。
最後になりますが、FC版の当時は大魔王ゾーマの存在は隠されていたように思います。それが、今では大魔王が動画配信をする時代になってしまいました。こんなところにも時代の変化を感じます。
このような動画を見て「ゾーマか、昔DQ3やったなぁ〜懐かしいなあ」ぐらいの人に遊んでほしいゲームとして作られている作品だったように思います。オリジナルと比較されてしまうのはリメイクの宿命かと思いますが「なんか記憶と違う!」と明確に覚えている人よりは記憶が曖昧なぐらいのほうが楽しめる作品でした。
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