『ドラクエウォーク』は『ポケモンGO』が見た「地獄絵図」を回避できるか? ユーザーの声を比較してみた
「ドラクエウォーク」と「ポケモンGO」、位置情報ゲームの覇権はどちらに? 2016年に登場し、社会現象と呼べるほどの注目を集めた 『ポケモンGO』 と、シリーズ30年以上の分厚いファンを抱えるドラクエウォーク。 今回はSNS上のツイートを分析できるツールを使って、それぞれのユーザーの反応を比べてみました。そこから見えてきた「位置情報ゲームが乗り越えなければならない壁」とは?
INDEX
ついに登場した『ドラクエウォーク』
スマホゲーム『ドラゴンクエストウォーク 』 がサービスを開始して2週間が経ちました。国産RPGとしては最高峰のブランド「ドラクエ」の名を冠する位置情報ゲームとあって、注目度は抜群です。
開始1週間で500万ダウンロードを超えるなど、絶好調のニュースが聞こえてくる『ドラクエウォーク』ですが、最大のライバルと目されているのが、同じく位置情報ゲームである「Pokemon GO」(以下、ポケモンGO)。
2016年に登場し、社会現象と呼べるほどの注目を集めた 『ポケモンGO』 と、シリーズ30年以上の分厚いファンを抱えるドラクエウォーク。 今回はSNS上のツイートを分析できるツールを使って、それぞれのユーザーの反応を比べてみました。そこから見えてきた「位置情報ゲームが乗り越えなければならない壁」とは?
ツイート数では『ポケモンGO 』 >>>『ドラクエウォーク』
まずは最も盛り上がったであろう「サービス開始日の関連ツイート数」を比べてみましょう。 『ドラクエウォーク』 は約4万ツイートと、十分な数字に見えます。が、 『ポケモンGO』 はなんと驚異の約55万ツイート。当時の盛り上がりがいかに突き抜けたものだったかが分かります。
サービス開始時のツイート数はポケGOが圧倒的
2019年現在のツイート数を比べてみると、リリース直後のドラクエウォークと、サービス開始から3年が経った 『ポケモンGO』 が、ほぼ同程度のツイート数となっています。通常、リリースから日が経てば徐々にツイート数も落ち着いてくることを考えれば、Twitter上での盛り上がりは 『ポケモンGO』 に軍配が上がると見て良いでしょう。
#DQウォーク OR #ドラクエウォーク | #ポケモンGO OR #ポケGO |
---|---|
175,945 Tweets | 143,712 Tweets |
『ドラクエウォーク』 は「課金」 『ポケモンGO』 は「地域格差」
次に、ツイートに含まれたネガティブワードを調べてみました。その結果目立ったのは、 『ドラクエウォーク』 では「課金」。一方の 『ポケモンGO』 は「地域格差」。ユーザーがそれぞれのゲームをどう捉えているかがよく分かります。
順位 | ドラクエウォークのネガティブワード |
1位 | 残念 |
2位 | 課金 |
3位 | 嫌い |
順位 | ポケモンGOのネガティブワード |
1位 | 残念 |
2位 | 地域格差 |
3位 | 嫌い |
『ドラクエウォーク』 には「ふくびき」と呼ばれる、いわゆるガチャ要素があり、強力な武器などを手に入れるには課金が必要になってきます。ポケモンGOにも課金要素はありますが、 『ドラクエウォーク』 ほど“課金圧”は強くない、という見方が一般的なようです。
もう一つの「地域格差」ですが、『ポケモンGO』 では当初からこの点を指摘する声が多く挙がっていました。レアなポケモンを手に入れるにも、アイテムを集めるにも、田舎が圧倒的に不利だとされる問題です。後発の 『ドラクエウォーク』 は、こうした声への対応も当然研究してきているのでしょう。
『ドラクエウォーク』 は「地獄絵図」を回避できるか?
人気タイトルがゆえのトラブルについても見てみましょう。 『ポケモンGO』 がリリースされた当時、「歩きスマホ」や「立ち入り禁止区域への侵入」など、ルールやマナー違反に関する問題がさまざまに噴出しました。聖地と呼ばれる公園が「地獄絵図」と化していた、というツイートがされたのは、サービス開始からたった2日後のことです。
『ドラクエウォーク』 でも同様の問題は起こっており、ゲーム内での目的地となっている新潟県のお寺が「ゲーム会社からの申請がなかった」「無料での入山お断り」と注意書きを出すなどのニュースが報道されています。また、同じくゲーム内目的地に反社会的組織の建物が指定されるケースがあるなど、運営側に対応を求める声も挙がっています。
現実世界に干渉する位置情報ゲームでは、ユーザーとゲーム運営側の両方が、周囲に迷惑を掛けない形でプレイを進められるような配慮が求められます。「地域格差」や「無断侵入」といった問題を乗り越えることなしに、サービスの継続は難しいと言えるでしょう。
まとめ
セールスランキングなどで数々の記録を打ち立て、今なお遊ばれ続けている 『ポケモンGO』 。後発の強みを生かし、鳴り物入りで登場した『ドラクエウォーク』 。日本を代表する人気タイトルとして、いずれも滑り出しは好調となりました。
ただし、その後の運営がうまくいかなければ、早々に見切りを付けられてしまうのはソーシャルゲームの常。SNSによってユーザーからの声が可視化されるようになった今、そうした声に耳を傾けて、さらなる多くのユーザーを楽しませる方向に進んでいってもらいたいものです。
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