液化石油ガスから製造されるプロパンガスに対し、天然ガスを原料としている「都市ガス」。日本では主に地下のガス管を通じて供給されるため、名前のとおり都市部で利用されることがほとんどです。

　日本では全国に多くのガス事業者がありますが、都市別にみて最もガス代がかかっているのはどの地域なのでしょうか。そこで今回は、総務省統計局による2020年～2022年の年間平均支出額の集計データより「ガス代（都市ガス）が多い都市ランキングTOP30」を発表します！　

　ちなみに、ランキングの対象は、全国47の都道府県庁所在地およびそれ以外の5つの政令指定都市です。また、全国平均は3万7175円でした。まずは、上位の2都市から紹介します。

（出典：総務省統計局「品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング」）

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「ガス代（都市ガス）が多い都市」ランキング

第2位：愛知県名古屋市

　第2位は「愛知県名古屋市」でした。2020年～2022年の年間平均支出額は、全国平均より3万円以上多い6万7671円となっています。

　中部地方には戦前から続く都市ガス会社「東邦ガス」があり、かつては名古屋財界に多大な影響力を誇る5つの企業、通称「五摂家」の1つに数えられていました。今日では2017年の都市ガス自由化により、東邦ガス以外の都市ガス小売事業者の選択肢も増えています。

第1位：大阪府大阪市

　そして第1位は、「大阪府大阪市」でした。2020年～2022年の年間平均支出額は、2位を約500円上回る6万8195円です。

　大阪の大手都市ガス会社である「大阪ガス」は、先の東邦ガスや東京ガス、そして福岡の西部ガスと合わせて「4大都市ガス」と称されています。その供給エリアは大阪市にとどまらず、京都市や神戸市を含め2府5県83市35町（2023年6月時点）に及んでいます。

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