お酒の飲みすぎでも発症する「急性膵炎」 「2杯のルール」を守ること 医師が解説

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 東京都医師会理事で「鳥居内科クリニック」院長の鳥居明氏が、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。「急性膵炎」について語った。

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「急性膵炎」と「慢性膵炎」

※画像はイメージです

飯田浩司アナウンサー)今回は急性膵炎について伺います。どういう病気なのですか?

鳥居)膵臓に炎症が起きる病気です。「急性膵炎」と「慢性膵炎」がありますが、急性膵炎は急激になるものだけではなく、お酒を飲んで再発を繰り返していても急性膵炎になる場合があります。エコーやCT検査で膵管の拡張や腫瘤を形成するなど、器質的な異常が出ると「慢性膵炎」と定義されます。普通の臓器は症状が長く経過すると慢性とされますが、膵臓の場合は、器質的な異常が出たときに初めて「慢性膵炎」と診断されます。

飯田)「お酒を飲みすぎると」という話がありましたが、アルコールが密接に関係するのですか?

鳥居)飲みすぎは影響します。もう1つは脂肪食です。「カルビ膵炎」や「焼肉膵炎」と俗に呼ばれますが、焼肉を食べてビールをたくさん飲むなど、油ものを摂り、お酒をたくさん飲むと急性膵炎になることがあります。

飯田)「カルビ膵炎」。

鳥居)また、胆石などの既往歴があり、それが膵管の出口で詰まって急性膵炎になることもあります。

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お酒の飲みすぎで急性膵炎になる

飯田)膵臓はそもそも油ものやアルコールに対応する機能がありますよね。

鳥居)アミラーゼやリパーゼなどの消化酵素、あるいは内分泌系のインスリンというホルモンを出して、油を消化する作用があります。また糖尿病などを併発する場合もあります。

新行市佳アナウンサー、鳥居明氏、飯田浩司アナウンサー
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左上腹部から背中にかけて痛みが放散する

飯田)痛みも強いと聞きますが、どの辺りが痛くなるのでしょうか?

鳥居)膵臓は胃の後ろ側にありますので、左の上腹部です。また背中にかけて痛みが放散するのが特徴です。

飯田)お腹が痛く、背中に突き抜けているような感じですか?

鳥居)特に左側の場合は注意が必要ですね。

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「2杯のルール」を守る

新行市佳アナウンサー)アルコールはどのくらい飲むと危険なのでしょうか?

鳥居)肝臓もそうですが、一般的な許容の目安として「2杯のルール」があります。ビール大瓶で2本、日本酒で2合、ワイン2杯、ウイスキーはダブルで2杯。そのくらいが1日に消費できる量です。

飯田)2杯のルール。

鳥居)それを超えた場合は注意する必要があります。飲めない人は、その前に急性アルコール中毒になってしまいます。しかし、飲める人はお酒の量が増えますから、飲み過ぎて急性膵炎になる可能性があるのです。

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絶食して様子を見る

飯田)どのような治療をするのでしょうか?

鳥居)脂肪を摂らないことです。そのため、入院して絶食し、点滴で様子を見ます。または水あめなどの「膵炎食」、脂肪分ゼロの食事で様子を見ます。

飯田)絶食して様子を見る。

鳥居)また、「タンパク分解酵素」が出てお腹のなかで自己消化してしまうのを抑えるために、「タンパク分解酵素阻害薬」を処方する場合もあります。

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番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター
毎週月~金曜日 朝6:15~番組HP
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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