「スパコン」計算速度ランキングTOP10! 第1位は「Frontier」【2023年最新調査結果】

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 理化学研究所と富士通が共同で開発し、2021年3月より共用を開始したスーパーコンピュータ「富岳」は、さまざまな指標で世界トップレベルの性能を発揮しています。

 そこで今回は、毎年2回にわたってスーパーコンピュータの世界ランキングを発表している「TOP500」に基づき、2023年11月時点での世界のスパコンTOP10を紹介します。なお、同ランキングではLINPACKの実行性能を指標として採用しています。それではランキングを見ていきましょう!

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

(出典元:November 2023 | TOP500

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「スパコン」計算速度ランキング

画像:PIXTA
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第5位:LUMI

画像:LUMI

 第5位は「LUMI」でした。LINPACK性能は379.70ペタフロップスです 。

 ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)が提供する、フィンランドのカヤーニ地区のデータセンターに設置されているスーパーコンピュータ。がんの早期発見と迅速な薬効シミュレーションや、気候・環境研究と政策立案を大きく前進させる地球のデジタルツインの開発など、さまざまな領域で活躍しています。

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第4位:富岳

画像:プレスリリース

 第4位は「富岳」でした。LINPACK性能は442.01ペタフロップスです 。

 理化学研究所と富士通が共同で開発し、2021年3月から共用を開始したスーパーコンピュータ。兵庫県神戸市中央区の「理化学研究所計算科学研究センター」に設置されています。「富岳」のアプリケーション実効性能は「京」の最大100倍以上で、計算速度は1秒間に約44京2010兆回。「富岳」が2~3台あれば、日本のスマホやサーバの年間出荷分に相当する処理をカバーできるほど。医療情報のビッグデータ解析やスマートシティのサイバー空間上でのデジタルツイン、竜巻や豪雨、地震による津波の予測など、さまざまな分野での活躍が期待されています。

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第3位:Eagle

画像:NREL

 第3位は「Eagle」でした。LINPACK性能は561.20ペタフロップスです 。

 アメリカのコロラド州ゴールデンに位置する「国立再生可能エネルギー研究所(NREL)」に設置されているスーパーコンピュータ。ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)によって構築されています。先代のスーパーコンピュータ「Peregrine」の後継機として誕生。さまざまな研究分野における複雑なプロセスを詳細までシミュレーションでき、風力発電の分野では風力発電技術のサブシステムの課題、車両技術の分野では先進バッテリー技術などの技術革新の研究に利用されています。

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第2位:Aurora

画像:Argonne Leadership Computing Facility

 第2位は「Aurora」でした。LINPACK性能は585.34ペタフロップスです。

 アメリカのイリノイ州アルゴンヌに位置する「アルゴンヌ国立研究所」に設置されているスーパーコンピュータ。インテルとヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)によって設計されました。2023年6月に導入され、核融合エネルギー・がん治療・航空宇宙・神経科学・宇宙科学など、さまざまな分野での研究利用が計画されています。

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第1位:Frontier

画像:Frontier

 第1位は「Frontier」でした。LINPACK性能は1194.00ペタフロップスです 。

 アメリカのテネシー州オークリッジに位置する「オークリッジ国立研究所」に設置されているスーパーコンピュータ。世界初となるエクサスケールのスーパーコンピュータで、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)によって構築されています。生物学・物理学・化学の各分野における複雑な研究により、高精度のモデリングとシミュレーションが可能。また、エクサスケールの処理速度によって、AIモデルの開発におけるトレーニング時間の大幅な短縮も期待できます。そのほか、がんや病気の診断・創薬・再生可能エネルギー・新素材の開発など、さまざまな分野での利用が計画されています。

 ランキングの全順位は、次のページからご覧ください!

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