あなたに合った動画配信サービスは? 利用者像からピッタリなサイトが見つかるかも
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新型コロナウイルスによる影響で、外出自粛が求められている中、家での時間を充実させてくれるサービスの1つとして、動画配信サービスが挙げられます。国内外の映画やドラマ、オリジナル番組など、さまざまなジャンルが用意されており、手軽に視聴できて、個人的にも大事な娯楽となっています。
今回は、世界最大手で海外ドラマやオリジナルコンテンツが充実している「Netflix」、米国発サービスながら日本テレビが買収して急速にコンテンツ拡充をはかる「Hulu」、幅広いジャンルで何でも揃う国内老舗の「U-NEXT」、TBSテレビやテレビ東京のドラマコンテンツが充実している「Paravi」、Amazonプライム会員なら追加料金なしで利用できる「Amazonプライムビデオ」の5つのサイトを対象として、利用者数の変化、および利用者の特徴をSNS利用状況や興味関心項目の聴取結果から分析してみました。
分析にあたっては、株式会社ヴァリューズが独自保有する国内ネットユーザーのインターネット行動ログおよびアンケート結果を使用しています。
各動画サービスの基本情報
動画サービス | 料金(税込) | 特徴 |
---|---|---|
Netflix | 月額:880円~ | 世界最大手で海外ドラマ・オリジナルコンテンツも充実 |
Hulu | 月額:1026円 | 日本テレビ系列のアニメ・ドラマなどにも強い |
U-NEXT | 月額:2189円 | 雑誌・マンガなどのコンテンツも充実 無料ポイントを使えば映画を見に行ける |
Paravi | 月額:1017円 | TBSテレビやテレビ東京のドラマコンテンツが充実 |
Amazonプライムビデオ | 月額:500円 年会費:4900円 | Amazonのプライム会員特典の1つ お笑いやオリジナルコンテンツも多い |
※2020年5月時点での情報です。
【5月14日追記】U-NEXTの月額料金を2189円とすべきところを、1639円と表記していました。お詫びして訂正いたします。
外出自粛の影響は?利用者数の推移
まずは、動画配信サービスサイトとアプリの利用者数を調査しました。
利用者数の推移をみると、各サイト2020年の年明け以降、特に3月以降大きく利用者数が伸びていることがわかります。昨年の3月と比較しても大きく利用者数が伸びており、新型コロナの感染拡大以前から利用する人が増えてきていたのに加えて、外出自粛により動画配信サービスを利用する人がさらに増加したと考えられます。また、スマートフォンアプリでの利用者数も増加しています。
ここからは、サービスごとの利用者特徴について分析しました。各サイトへのアクセスが年間5回以上の人を対象としています。
性別・年代・居住地域の違い
まず、各サイト利用者の属性を調査しました。グラフには、サイトごとの属性比率と、比較対象として日本全体の平均値と動画配信サービス5つの利用者の平均値も掲載しています。
性別年代データをみると、動画配信サービス利用者全体として、男性・若年層が多いことがわかります。5サービスごとにみると、Netflixは、20-30代が全体の61%を占めており、若年層の利用割合が最も高いです。また、Paraviは女性の利用者が53%と多く、Amazonプライムビデオは男性の利用者が66%と多いです。
次に、居住エリアと同居家族をみると、動画配信サービス利用者は関東地方に多く、特に、Netflix 利用者は関東の割合が高いです。U-NEXT利用者は、最も関東以外の地域に住んでいる人が多く、単身者が少ないことがわかります。U-NEXTは、全国に拠点を持ち店舗向け音楽配信サービスを提供しているUSENと2017年に経営統合し、全国エリアでのマーケティングが可能になっている強みが現れているようです。
メディア視聴時間
視聴時間をメディア別に調査しました。Hulu、Netflix、Amazonプライムビデオ利用者はテレビの閲覧時間が短めであることがわかります。一方、U-NEXT、Paravi利用者はテレビの閲覧時間が長いです。U-NEXTは男性40代以上、Paraviは女性40代以上の利用比率が最高でテレビ世代の利用者が多く、テレビ視聴時間が伸びているようです。両サービスはともに国内ドラマの取り扱い数も多く、テレビ世代のドラマ見逃し配信需要などもうまく取り込めているのかもしれません。
なお他のメディア(新聞、雑誌等)の閲読時間には大きな特徴はみられませんでした。
SNS利用状況
Twitter、Facebook、InstagramのSNS利用時間を調査しました。この3つのSNSについて利用時間がもっとも長いのはいずれもNetflix利用者でした。HuluやParavi利用者についてもSNS利用時間が長いです。
こんな人が利用しています
最後に、各サービス利用者別に、興味関心をもっている項目について調査しました。
Netflix
Netflix利用者は、映画、グルメ、旅行、スポーツ、料理、漫画、ファッション等、多くの項目に興味関心をもっているようです。Netflixは全サービス中でも20代・30代男女の利用比率が最も高く、あらゆることへの探求心が高く多趣味な若者世代が多いのかもしれません。
Hulu
Hulu利用者は、映画、ファッション、ダイエット、アート、芸術、コスメ、化粧品、ヘアケア、アイドル、恋愛といった項目への興味関心が高いです。Hulu利用者は20代・30代女性の比率が最も高く、おしゃれに気をつかっており、芸術・アートにも関心をもっているようです。美しさにこだわりをもっている人が多いのかもしれません。
Paravi
Paraviは女性の利用比率が最も高いサービスですが、俳優・女優や舞台・演劇への関心が高いです。Paravi は「ドラマだけは、負けたくない」というキャッチフレーズの通り、俳優・女優に興味をもつ方の取り込みに成功しているようです。音楽鑑賞や歌手・ミュージシャン、イベント、コンサートへの興味関心も高く、音楽や音楽関連イベントへの関心も高いようです。
U-NEXT
U-NEXT利用者は、読書・書籍、パソコン、テレビ番組への興味関心が高いです。男性40代以上の利用比率が高いこともあってか、政治や不動産投資などにも興味がある方が多いようです。
Amazonプライムビデオ
Amazonプライムビデオ利用者は、マンガ、アニメ、ゲーム、動画共有サイトへの興味関心が高いです。良くみられている動画コンテンツについても調べてみたところ、3月の閲覧数が多い人気動画TOP5をみてみると、人気アニメが上位にランクインしており、利用者の興味関心とコンテンツが合っていると思われます。
ランク | タイトル | 概要 | ページ閲覧者数 |
1 | 翔んで埼玉 | コメディー,ドラマ | 34万3000 |
2 | 痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 | アニメ | 32万4000 |
3 | 鬼滅の刃 | アニメ | 29万4000 |
4 | マスカレード・ホテル | ドラマ,サスペンス | 21万5000 |
5 | コーヒーが冷めないうちに | ドラマ,ロマンス | 20万1000 |
※Amazonプライムビデオ動画コンテンツページ閲覧者ランキング(2020年3月)
まとめ
調査結果をもとに、各サービスの主な利用者数と利用者像をまとめてみました。
- Netflix利用者:多くのことに興味をもっている若者。SNS利用割合も大きい。
- Hulu利用者:おしゃれや芸術への関心が高い。SNS利用割合も大きい。
- Paravi利用者:俳優・女優や舞台・演劇への関心が高い。テレビもみている。高年齢層が多い。
- U-NEXT利用者:地方に多く、世帯をもっている人が多い。読書・書籍や政治への関心が高い。テレビもよくみている。
- Amazonプライムビデオ利用者:男性が多く、マンガ、アニメ、ゲームへの興味関心が高い。
動画配信サービスについて、それぞれのサービスごとに利用者の特徴があることがわかりました。自分の興味関心に近い利用者が多いサービスを選ぶと、動画の好みも合いやすいのではないでしょうか。また、複数サービスのコンテンツをみてみると、新たな自分好みの動画を発見できるかもしれません。ほとんどの時間を家で過ごす日々が続いていることもあり、より一層、動画配信サービスを活用して、いろいろな映像作品を楽しみたいと思います。
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