リクルート進学総研では、高校生や高校生の保護者、高校の教員、高等教育機関など、進路選択に関する調査を実施し情報発信しています。また、学校基本調査などのデータを分析し、今後のマーケット予測を行っています。

　今回はそんな「リクルート進学総研」の協力のもと、関西エリアの理系高校生が選んだ「志願したい大学」ランキングを紹介します。ランキングは、2024年3月に卒業予定の高校3年生を対象に行ったものです。

　また、1位、2位となった大学については、その人気の理由について、リクルート進学総研の小林所長にコメントをいただきました。ではさっそく上位の結果を見ていきましょう。

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【関西エリアの理系高校生に聞いた】「志願度の高い大学」ランキング

調査概要

（出典元：スタディサプリ「2023年版！　関西の大学『志望度』ランキング【スタディサプリ進路】」）

第2位：大阪大学

　第2位は、志願度15.8％の「大阪大学」でした。

　大阪府吹田市に本部を置く大阪大学は、1838年に創立された「適塾」を起源とし、1931年に6番目の帝国大学「大阪帝国大学」として設置された国立大学。「地域に生き世界に伸びる」ことをモットーに、次代の社会を支え、人類の理想の実現を図る有能な人材を社会に輩出することを目標としています。

　11の学部と15の研究科を有する総合大学で、1年次の初めに行う少人数セミナー型の「学問への扉」は、必修科目となっています。約250の幅広い内容のクラスが用意されていて、分野をまたがった専門外の授業も履修可能。研究者と直接対話する機会や、専門外の分野を学ぶことで視野が広がり、分野の壁を超えた学習意欲の向上を図っています。そのほか、「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」を設置するなど、時代に合わせた教育が受けられるところも魅力です。

リクルート進学総研の小林所長はこう見る

　大阪大学は大阪の難関国立大学で、指定国立大学に選定されています。2007年に大阪外国語大学と統合し、国立大学法人で唯一外国語学部を持ちます（※外国語教育の分野で有名な東京外国語大学は“国立で唯一の外国語大学”）。高校生からは、特に男子、理系を中心に人気を集めているようです。

第1位：大阪公立大学

　第1位は、志願度22.0％の「大阪公立大学」でした。

　大阪府大阪市阿倍野区に本部を置く大阪公立大学は、「大阪市立大学」と「大阪府立大学」が統合され、2022年4月に誕生した公立大学。開学のキャッチフレーズに「総合知で、超えていく大学。」を掲げ、生涯にわたり継続的・発展的に学び、成長できる人の育成を目標としています。

　大阪公立大学では、国際基幹教育機構が全学の基幹教育をマネジメントし、質の高い教育を提供。300を超える大学と海外交流協定を結んでいて、多彩な海外留学・交流プログラムをはじめ、学内でも国際感覚を養う教育プログラムを充実させるなど、グローバル教育にも注力しています。幅広い分野の知識を習得し、サスティナブルな社会の実現をめざす「現代システム科学域」など、独自の学部があるところも魅力です。

リクルート進学総研の小林所長はこう見る

　1学域11学部を有する大阪公立大学は、大阪市立大学と大阪府立大学が統合して2022年に誕生。2大学の統合により、学生数（学部生と大学院生の総数）は約1万6000人になりました。文理別ランキングでは昨年同様理系1位、文系も7位から6位とアップし、男女別では、男子は昨年同様3位、女子は3位から2位にランクアップ。学部別志願度では、理工系の多くの分野で1位になっています。