4月に使われたアプリを調査! デリバリーやビデオ会議など……どんなアプリが伸びた?

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 2020年4月にアクティブユーザー数を伸ばしたアプリは? 市場分析ツール「eMark+(イーマークプラス)」を使うと、どんな人がどんなアプリを使っているのか、主にユーザー数の推移といった切り口から調べることができます。

 今回はeMark+を使ってアクティブユーザー数の前月比が急上昇したアプリをチェックしました。

画像は「menu」公式サイトより引用
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4月の急上昇アプリランキングを調査

 まず、アクティブユーザー数の前月比が高い順にアプリをランキングしました。以下のトップ10をご覧ください。

2020年4月の急上昇アプリランキング(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)
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食のテイクアウトアプリが急上昇1位

 それでは早速、ランキングの1位から3位までを詳しく見ていきましょう。

1位:menu(メニュー)デリバリー&テイクアウトアプリ

画像は「Google Play」より引用

 1位はスマホひとつで簡単に飲食店のメニューを注文できる「menu」でした。アプリの概要を以下にまとめます。

  • 運営:menu, Inc.
  • 特徴:スマホで食べたいメニューを事前注文・決済ができるテイクアウトアプリ

 では次に、このアプリのユーザー数の推移を見ていきましょう。

「menu」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)

 menuのユーザー数は約28万人、前月比+約986.4%となっています。3月までのユーザー数は約2.5万人ほどでしたが、この4月に大きく伸ばしました。

 menuはテイクアウトアプリで、「Uber Eats」のような出前系アプリとは異なります。ユーザー向け特徴としては「どこのお店がテイクアウトできるかマップ上で探せる」という点で、近くのテイクアウトグルメが探せます。また、今までテイクアウトを導入していない店舗も加入されているそうです。

 4月は緊急事態宣言が出され、飲食店が営業自粛を求められる状況が続いているなか、自宅で食事を楽しむことができるテイクアウトのニーズが高まっていました。そこでmenuは4月13日に飲食店の導入費用を全国で0円にすると発表するなど、臨機応変にすばやく打ち手を打っています。

 合わせて4月20日にはお笑いコンビ・オードリーが飲食店を応援する新CMも放映開始に。急変する市場環境に合わせた迅速な行動がユーザー数急増の要因だと言えるでしょう。

2位:Rakuten Link

画像は「Google Play」より引用

 2位にランクインしたのは、楽天モバイルが提供するダイヤルアプリ「Rakuten Link」でした。概要は以下の通りです。

  • 運営:Rakuten,Inc.
  • 特徴:通話料無料で時間無制限でかけ放題、SMSの送受信も無料

 では次に、ユーザー数の推移を見ていきましょう。

「Rakuten Link」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)

 Rakuten Linkのユーザー数は約73万人、前月比+約552%となっています。こちらのアプリも4月に大きくユーザー数を伸ばしています。

 楽天モバイルは2020年3月3日(火)から「事務手数料3,300円分ポイントプレゼント」のキャンペーンを実施しています。楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」を契約した後に「Rakuten Link」を利用すると、楽天ポイント3,300ポイントがプレゼントされるそうです。これが急上昇の要因の大きなひとつだと考えられます。

3位:my 楽天モバイル

画像は「Google Play」より引用

 3位にランクインしたのは、楽天モバイル契約者用の公式アプリ「my 楽天モバイル」でした。2位と連続して楽天モバイルが提供しているアプリとなりました。アプリの概要は以下の通りです。

  • 運営:Rakuten Mobile, INC.
  • 特徴:楽天モバイルの利用明細やデータ通信量(ギガ)の確認から、登録情報の確認・変更、データチャージ、お問い合わせがスムーズに行える

 ユーザー数の推移を見ていきましょう。

「my 楽天モバイル」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)

 「my 楽天モバイル」のユーザー数は約90万人、前月比+約450%でした。

 2位の「Rakuten Link」の際にも紹介しましたが、楽天モバイルではお得なキャンペーンを実施しています。先ほどの【Rakuten UN-LIMITお申し込みキャンペーン】では、ポイントキャンペーン以外にも、楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」を契約した際に、プラン料金1年間分が無料になるキャンペーンも同時に行っています。

 「第4のキャリア」としての楽天の新規参入が世間でも話題となっていましたが、このようなキャンペーンを行った結果、楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT」の契約者も増加し、契約者用公式アプリであるmy 楽天モバイルのユーザー数も伸びたのではないでしょうか。

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新型コロナの影響を受けたアプリも

 ここからは上位で他にランクインしたアプリを紹介していきます。

 3月の急上昇アプリランキングでも登場した「ZOOM Cloud Meetings」が今月も4位にランクインしていました。4月のランキングでも新型コロナウイルスの影響でユーザー数が増えたと思われるアプリがいくつかあります。早速見ていきましょう。

7位:Google Meet

画像は「Google Play」より引用

 7位にはGoogleが提供する「Google Meet」がランクインしました。アプリの概要は以下の通りです。

  • 運営:Google LLC
  • 特徴:大人数のビデオ会議を作成・参加できる
「Google Meet」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)

 「Google Meet」のユーザー数は約 42万人、前月比+約386%でした。「Zoom」などの他のビデオチャット製品と同様、ユーザー数を急速に伸ばしています。

 「Google Meet」は、4月の時点では法人向けソリューション「G Suite」向けに提供していたビデオ会議ツールでした。そのため、在宅勤務が常となり会議をGoogle Meetで行う企業が増えた結果、Google Meetのユーザー数も増加したと推測できます。

9位:Cisco Webex Meetings

画像は「Google Play」より引用

 9位にランクインしたのは、ビデオ会議およびオンラインミーティングの「Cisco Webex Meetings」でした。4位のZoomや7位のGoogle Meetと同様のウェブ会議ツールです。
アプリの概要は以下の通りです。

  • 運営:Cisco Systems, Inc.
  • 特徴:ウェブ会議ツール
「Cisco Webex Meetings」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)

 シスコシステムズは4月から全国の大学・短期大学・高等専門学校に対して、遠隔授業のための基盤として、シスコのWeb会議システム「Cisco Webex」を180日間にわたって無償で利用できる高等教育機関特別支援プログラムを提供すると発表しました。

画像は「シスコ」公式サイトより引用

 このCisco Webexを導入した大学等の関係者が授業のためにアプリをインストールしたため、ユーザー数の急上昇につながった可能性が考えられます。

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その他上位にランクインした注目アプリ

5位:LINE CONOMI-自分の好みにあったメニューが見つかる

画像は「Google Play」より引用

 「LINE CONOMI」とは、株式会社LINEが手がけるグルメレビューアプリです。アプリの概要を以下にまとめます。

  • 運営:LINE CONOMI Corporation
  • 特徴:グルメアプリでLINEポイント獲得もできる
  • リリース:2019/05/15

 では次に、このアプリのユーザー数の推移を見ていきましょう。

「LINE CONOMI」のユーザー数推移(対象デバイスはAndroidスマートフォン、「eMark+」画面より)

 ユーザーはレストランのメニュー表や口コミ、レシートなどを投稿することによってLINEポイントに交換可能なLINE CONOMI coinをゲットすることができます。

 これまではレストランやカフェなどの飲食店での店内飲食を対象とし報酬を付与していましたが、2020年4月10日から当面の間、テイクアウト・デリバリーの投稿にも報酬を付与し始めました。

 こうした報酬制度がユーザー数獲得に貢献したのではないでしょうか。経済の先行きへの不安から、少しでも節約したい人々がポイント活用のためにインストールした可能性も考えられます。

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まとめ

 最後に4月の急上昇アプリと、アクティブユーザー増加の背景をまとめてみます。

 3月に引き続き、4月も新型コロナウイルスの影響は甚大でした。

 1位の「menu」急上昇の背景には、新型コロナウイルスの影響でテイクアウトを導入する飲食店が増え、それを利用したい客の需要も高まっていることが挙げられます。

 2位と3位には楽天モバイルのアプリが連続でランクインしました。「第4のキャリア」として話題を集めていた楽天ですが、3月から始めた【Rakuten UN-LIMITお申し込みキャンペーン】の効果もあってアプリ利用者数を大きく伸ばしたと考えられます。

 在宅勤務が延長され、学校再会も延期になる最中、ユーザー数を伸ばし7位と9位にランクインしたのが「Google Meet」と「Cisco Webex Meetings」です。これらはどちらもビデオ会議アプリでした。ビデオ会議ツールの需要は今後も続きそうです。

 また、5位にランクインした「LINE CONOMI」は、LINEポイントに交換可能なLINE CONOMI coinを獲得できる報酬制度によってユーザー数獲得したと言えるでしょう。

 本記事のトレンド調査は、SaaS型の市場分析ツール「eMark+」を用いて行いました。10位以降の急上昇アプリやユーザー数推移、アプリだけではなく国内主要Webサイトの分析も可能となっています。基本的な機能は無料でお使いいただけますので、この機会にぜひお試しください。

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