「ブルーベリーが眼にいい」は本当?〜東京都医師会理事が回答~

Tweet
Share
LINE
Hatena

 東京都医師会理事で「ささき眼科」院長の佐々木聡氏が、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。眼にまつわるさまざまな都市伝説について解説した。

ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」
advertisement

「ブルーベリーが目にいい」は本当

飯田浩司アナウンサー)眼にいい、悪いとされているさまざまな都市伝説がありますが、それが嘘なのか本当なのかを先生に伺います。まず、ブルーベリーが眼にいいと言うではないですか。あれはどうなのですか?

佐々木)間違いではありません。ブルーベリーにはアントシアニンが入っているのですが、そういうポリフェノール類、また、カロテノイドであるルテインが網膜や視神経、毛様体の血流をよくし、眼によい効果があると確かめられています。

advertisement

眼にいいとされるサプリメントは効果があるのか~「黄斑変性症」にはルテインが効く

飯田)それらを原材料とするサプリメントがありますが、効果はあるのでしょうか?

佐々木)眼精疲労や老眼に効く、白内障や緑内障、黄斑変性などにいいと言うサプリメントがたくさん出ています。このなかで、特に「黄斑変性症」という病気があるのですが、それに対してルテインがいいとされており、そういうものを組み合わせたサプリメントは、確実にエビデンスが示されていますので、私も患者さんには積極的に勧めています。

飯田)「黄斑変性症」という名前はよく聞く病名ですが、どのような病気なのでしょうか?

佐々木)眼の中心部を黄斑と呼ぶのですが、黄斑変性症は、そこに老廃物が溜まり、その老廃物を綺麗にしようとして、新生血管という余計な血管が入って来るという現象です。ルテインは老廃物が溜まることを抑える働きがあります。

advertisement

たまに「しっかりと」遠くを見て眼を休めることは必要~グルグル眼を回すのは危険

飯田)「遠くを見るといい」と言われますが、これは近視だけではなくて、いろいろなものによいのですか?

佐々木)近くばかりを見ていると、眼のなかの毛様体筋という筋肉が凝ってしまい、眼精疲労になります。疲労すると、「スマホ老眼」のようなピントの調節に関係して来ますので、ときどきはストレッチで遠くを見て、毛様体筋をリラックスさせてあげるのがいいと思います。

飯田)目の筋肉のストレッチで、目をグルグルと回すように見ればいいのですか?

佐々木)いま言ったストレッチというのは、遠くを見るなど、毛様体筋という目のなかの筋肉を伸ばすためのものです。ですので、ボーッと遠くを見るのではなく、「しっかり力を入れて遠くを見る」ということが大切です。

飯田)グッと見なければいけないわけですか。

佐々木)腕を「グッ」と伸ばすような、そんな感じです。

飯田)では、眼球をグルグル回すことは意味がないのですね。

佐々木)意味がないどころか、それは危険とされています。

飯田)ええ!?

佐々木)眼球は6本の筋肉で動かしているのですが、ギューッと力を入れて眼球を動かすと、網膜が変形して、網膜剥離などの危険が増えると言われていますので、私は眼のストレッチ体操はしないように指導しています。

advertisement

「暗いところで本を読むな」は正しい?

飯田)よく子どもに言うのですが、「暗いところで本を読むな。目が悪くなるぞ」というのは正しいのですか?

佐々木)あながち嘘ではないのですが、「暗いからよくない」というよりは、暗いと見えづらいので、近付けますよね。その距離が問題なのだろうと思います。

飯田)「近業」というものに自然となってしまうからよくない。

佐々木)はい。

advertisement

近視でも老眼にはなる

飯田)それに付随して「近視だから自分は老眼になりづらい」と言う人がいますが、これはどうなのですか?

佐々木)近視か老眼かというのは、「屈折異常」と「調節異常」であり、違う原因なのです。近視であっても結局は調節ができなくなる、ピントの動きがなくなって来ますので、老眼にはなってしまいます。

飯田)「近視で、その上老眼」という、手元も見えなければ遠くも見えないということがあり得るのですね。

佐々木)ある一点しか見えなくなってしまうのです。

飯田)サポートするには、老眼鏡をつくってかけるということですね。

佐々木)それしかないと思います。

advertisement

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター
毎週月~金曜日 朝6:15~番組HP
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

関連タグ

Copyright Nippon Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.

アクセスランキング