好きなネタやメニューを気兼ねなく食べられる「回転寿司」。ローカルチェーンも含めるとさまざまなお店がありますが、中でも「スシロー」「はま寿司」「くら寿司」「かっぱ寿司」「魚べい」は、その規模から“5大チェーン”と称されることもあります。

　そんな5大チェーンのうち、都道府県ごとの店舗数で見たときに「出店数1位となったエリア」が多いのはどのチェーンなのでしょうか。なお今回使用したデータは、2024年10月3日時点で各公式サイトの「店舗検索」や「店舗一覧」に掲載されている店舗の数を基としており、オープン前の店舗が含まれている場合があります。

　まずは、各チェーンの都道府県別出店状況を見ていきましょう。

スシロー

　「スシロー」は、大阪府に本社を置く「あきんどスシロー」が運営する回転寿司チェーン。親会社となる「FOOD＆LIFE COMPANIES」は、「京樽」や「回転寿司みさき」などのブランドも傘下に収めています。公式サイトの店舗検索によると、スシローは全国に645店舗を展開しており、最も多いのは東京都の63店舗。次いで大阪府（55店舗）、神奈川県（50店舗）と続きます。そのほか、20店舗を超えているのは埼玉県、千葉県、愛知県、兵庫県、福岡県です。なお最も少ないのは島根県の1店舗で、出雲市にある「出雲小山店」が該当します。

はま寿司

　牛丼チェーン「すき家」やファミレスの「ココス」などをグループ企業とする「ゼンショーホールディングス」の傘下にあるのが「はま寿司」です。公式サイトの店舗検索によると、全国に618店舗を展開するなかで最も店舗数が多いのは、神奈川県で50店舗。次いで東京都（49店舗）、埼玉県（41店舗）と続き、20店舗以上所在しているのは10都道府県となっています。最も少ないのは鳥取県と佐賀県で、それぞれ2店舗が営業中です。

くら寿司

　「くら寿司」は、1977年に大阪府堺市で創業した回転寿司チェーンで、全国に551店舗を展開しています。現在も本部は大阪府に置いており、公式サイトの店舗検索によると、府内の店舗数は74店舗とダントツの1位。2位は東京都（63店舗）、3位は神奈川県（46店舗）となっており、9都府県で20店舗を超えています。対して最も少ないのは福島県で1店舗。いわき市にある「いわき平店」が、福島県唯一のくら寿司です。

かっぱ寿司

　「牛角」や「大戸屋」「ステーキ宮」などを傘下に収めるコロワイドグループの一員として営業を続ける「かっぱ寿司」は、もともと長野県で創業しました。公式サイトの店舗検索で見てみると、長野県には22店舗を出店しており、唯一の20店舗越えのエリアとなっています。2024年10月時点では290店舗を展開していますが、北海道や北陸3県、沖縄県などの14府県は未出店の状態で、東北・関東エリアを中心としていることがうかがえます。

魚べい

　注文した寿司や料理が運ばれてくる「高速レーン」だけが設置された“回転しない寿司”で急成長を果たした「魚べい」は、「Genki Global Dining」が運営するチェーン店。公式サイトの店舗一覧によると、2024年10月時点の店舗数は175店舗となっており、最も多いのは意外なことに北海道の22店舗で唯一の20店舗越えとなっています。関東のほかは愛知県や大阪府などの都市部を中心に出店しており、特に西日本エリアは未出店の県が多いようです。

都道府県別の出店数No.1はどこ？

　ここまでそれぞれの出店状況を見てきましたが、5つのチェーンのなかで都道府県別の出店数を比較した際、最もシェアを獲得しているのはどのチェーンなのでしょうか。

　1位となったエリア数が最も多かったのは、スシローで21都県。そのうち16県で単独1位となり、特に西日本エリアに強いようです。2位ははま寿司の18道県で、神奈川県・岐阜県・三重県はスシローと同じ店舗数。意外なのは3位につけたかっぱ寿司で、8県のうち5県が東北地方に位置しています。なお、くら寿司は5都府県（東京都はスシロー、鳥取県はスシロー・かっぱ寿司とそれぞれ同順位）、魚べいは2県にとどまりました。