「肥満児が多い」都道府県ランキング 1位の「青森県」は平均寿命もワースト

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 文部科学省は、学校の幼児から生徒までの発育や健康状態を把握することを目的に、「学校保健統計調査」を1948年度から毎年実施しています。2024年11月27日には、「令和5年度学校保健統計調査」の結果が公表されました。

 本記事では、その中から12歳における「都道府県別 肥満傾向児の出現率」の調査結果を紹介します。肥満傾向児とは、性別・年齢別・身長別標準体重から肥満度を求め、肥満度が20%以上の者を指します。

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調査概要

調査期間2023年4月11日~2024年年3月31日
調査対象満5歳から17歳(2023年4月1日現在)児童及び生徒の一部

(出典元:文部科学省「令和5年度学校保健統計調査の結果公表について」

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青森県は全ての性別・年齢で全国平均を上回る結果に

 12歳における「都道府県別 肥満傾向児の出現率」でワーストとなったのは青森県で、16.26%という数値でした。2位は同率で「宮城県」「茨城県」が15.25%で並びました。肥満傾向児の出現率が最も低かったのは7.57%の京都府でした。

 青森県は男子では、6歳、9歳、12歳、16歳で全国ワースト、女子では6歳、8歳、11歳、15歳で全国ワースト2位となり、多くの性別・年齢で肥満傾向児が多く、全体を見ると男女すべての年齢で全国平均を上回っているという結果に。

 さまざまな要因で肥満傾向児の出現率が平均よりも高まっていると考えられる青森県。どういった理由が考えられるのでしょうか。

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男女いずれも平均寿命「最下位」の青森県

 厚生労働省が公表した2020年の「都道府県別生命表」では青森県の平均寿命は男女ともに全国最下位。肥満傾向児の出現率の高さと直接つなげることはできませんが、青森県が公表した「令和5年度青森県子どもと保護者の生活習慣実態調査の結果について」を見ると、さまざまな要因が考えられることがわかります。

 「平成27年都道府県別年齢調整死亡率(厚生労働省)」によると、糖尿病の死亡率は男女ともワースト2位という点や、全死亡における40~50代男性の人口10万人あたりの死亡率が全国平均の1.4倍であることに触れており、その要因に喫煙率・飲酒者の多さ、運動不足、野菜摂取不足といった生活習慣に原因があると指摘をしています。

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保護者との関連も重要

 また、動脈硬化は小児期から進行すること、思春期の肥満が高度であった場合は成人期にも肥満に移行しやすいことなどを例にあげており、小児期の生活習慣は成人期以降にも影響する可能性があるとのことです。

 さらに、調査結果では子どもの生活習慣・食生活を「やせ」「ふつう」「肥満」の三郡で比較した結果も載っており、家族に喫煙者がいるかどうかでは、喫煙者のいる家庭が肥満群に多い傾向があるなど、保護者との関連にも言及しています。

 この調査結果は、肥満傾向児の出現率の高さと直接の因果関係があるわけではありませんが、小児期の家庭環境や食生活が、将来の生活習慣病へのリスクを上げる可能性があるのであれば、子どもに対する“食”への教育はとても重要なファクターとなるでしょう。

 将来のことを考えると、肥満にならないような努力をすることは健康にとってとても大切です。適度な運動をしたり食べ過ぎに気を付けたりと、規則正しい食生活を送り、健康的な生活を心がけたいですね。

 本記事では青森県に着目して紹介してきましたが、ほかの都道府県の「肥満傾向児(12歳)」はどのようになっているのでしょうか。以下から見ていきましょう。

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【都道府県別】12歳の「肥満傾向児」の出現率ランキング

画像:写真AC(画像はイメージです)
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第47位:京都府(7.57%)

画像:イラストAC
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第46位:滋賀県(7.91%)

画像:イラストAC
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第45位:島根県(8.49%)

画像:イラストAC
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第44位:兵庫県(8.83%)

画像:イラストAC
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第43位:鳥取県(9.58%)

画像:イラストAC

第42位:石川県(9.63%)

画像:イラストAC

第41位:大阪府(9.78%)

画像:イラストAC

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