「子どもはロボットのように言いなりだった」 「ねほりんぱほりん・わが子を虐待した人」に心を痛める人多数
「元薬物中毒者」「ネトゲ廃人」「パパ活女子」など、毎回きわどすぎるゲストを呼んではネタを深掘りしていく番組「ねほりんぱほりん」(NHK)。12月4日放送回「もう犠牲者を出さないために…わが子を虐待した人が語る」に「お子さんの気持ちを思うとつらい」といった声が多数みられました。
虐待の認識なし「痛みでわからせる『しつけ』」
この日のゲストは3人の子どもを持つ会社員・コウタさん(仮名)40代。奥さんとの交際中から暴力をふるっており、子どもにも虐待をしてしまった、とのこと。現在、更生プログラムを受けて反省中だというコウタさんが児童虐待の実体験を語りました。
なぜ暴力をしてしまうのか、という問いにコウタさんは、「悪いことをしたら痛い思いをしてわからせる、しつけ」「子どもとのスキンシップの中でここまでは大丈夫、ここまでは大丈夫」と、加害者意識のないまま暴力が過激化してしまったと言います。
これに対しTwitterでは、「奥様にも暴力働いてたらそりゃ子どもにも暴力やるわ」「その殴る蹴るも悪い事だぞ」など、加害者意識のない虐待に怒りの声が多数見られました。
父のことを聞かれただけで失神
コウタさんの長女は、大きな音に過剰に反応して怖がるようになってしまい、奥さんは役所の児童福祉課に相談。翌日、長女は保護されました。
子どもはどんな様子だったか、と問われたコウタさんは「痛い思いをしたくないから、ロボットのように言いなり」との答え。長女は児童相談所で父親のことを聞かれると「思い出しただけで失神した」そうです。一方のコウタさんは、児童相談所からの連絡があった時でさえも「虐待をしていたという自覚はなかった」。
視聴者は「思い出しただけで失神ってやばすぎ」「胸が痛いよ。子どもがかわいそうだよ」と被害を受けた子どもの悲惨な状況に胸を痛め、つらい思いを隠せません。
「自分も小学校中学校と、悪いことをしたらたたかれて育った。それが当たり前だと思ってた」と語ったコウタさんに、「 殴られていても殴らない人はいるよ。変な言い訳するな 」「虐待の連鎖の理由になっていない」という意見も。
更生プログラムで「過去を語り合い、自分を振り返る」
児童相談所の介入もあり、奥さんや子どもと別居することになったコウタさん。奥さんの勧めで、20代~60代の虐待“加害者”が集まり1年間自身の体験を語り合う更生プログラムに参加することになります。
コウタさんは周囲の話を聞き、「はじめは『そんなことで怒るなんてひどい』と思っていたが、回数を重ねるうちに『自分もやっている』と、加害者だったことに気づいた」と、ここで初めて加害者であると自覚したそうです。
児童虐待の専門家は、虐待する人は全員「怒ったときにどう表現すればいいのかわからないという人」「相手が思うようにいかないときに暴力をふるってしまう」と語り、大切なことは「相手が理想と違っていても『そうなんだね』と受け止めること」とまとめました。
ネット上では、「自分は正しい、と思って苦しむのはわかる」「加害者が改心しなきゃとはわかるが、そうそうできることじゃないな…」と、自分の常識を変えることの難しさに悩む声が見られました。
「オレはまだ大丈夫」と思ったらもうアウト
児童虐待の問題は、加害者が虐待をしている自覚がない、という点。コウタさんは実体験を踏まえ「オレはまだ大丈夫、と思ったらもうアウト」「暴力=アウト」と全国の親にメッセージを残しました。
番組を通して視聴者は、「虐待する側の意見が聞けるって中々ない」や「DVする人は変わらない。結婚したら、子どもができたら変わるはず!なんて夢物語」「愛しているのに暴力をふるうのは愛情を知らないからとしか思えない」など、さまざまな意見をツイートしています。
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