国土交通省では毎年度、東京・大阪・名古屋の三大都市圏の通勤通学時間帯における鉄道の混雑状況について調査し、その結果を発表しています。
今回はその中から、2023年度の「大阪圏の主要鉄道区間における混雑率」のランキングを紹介。本調査における「主要区間」は「国土交通省において継続的に混雑率の統計をとっている区間等」を指しています。また、「混雑率」は「最混雑時間帯1時間の平均(主に2023年10月~11月または複数日の乗車人員データを基に計算したもの)」となっています。
2023年度、大阪圏の平均混雑率は115%を記録し、前年度から増加しました。大阪圏を走る鉄道路線のうち、通勤通学時間帯に多くの人が乗車した路線・区間はどこだったのでしょうか?
(出典元:報道発表資料:三大都市圏の平均混雑率が増加~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和5年度実績)|国土交通省)
第2位:大阪市高速電気軌道(現:大阪メトロ)御堂筋線・梅田→淀屋橋(132%)
第2位は、大阪市高速電気軌道(現:大阪メトロ)御堂筋線の梅田~淀屋橋間で、混雑率は132%でした。御堂筋線は大阪の大動脈とも言える存在で、梅田・淀屋橋というビジネス街の中心を結ぶ区間は、朝の通勤時間帯に特に利用が集中します。
7時50分~8時49分の1時間には10両編成・27本が運行され、輸送力約3万7千人に対して、実際の利用者は約4万9千人に達しています。オフィスビルが集積する地域へのアクセス需要が極めて高く、慢性的な混雑が続く要因となっています。
第1位:阪急神戸本線・神崎川→十三(143%)
第1位となったのは、阪急神戸本線の神崎川~十三間で、混雑率は143%に達しました。阪急神戸線は兵庫県と大阪市内を結ぶ重要な路線で、この区間は大阪・梅田方面へ向かう通勤客で混み合います。
朝のピークである7時33分~8時33分の時間帯には24本運行され、輸送力2万5千人強に対し、乗車人員は3万7千人近くにのぼります。十三駅は神戸線・宝塚線・京都線が交わる主要な乗換駅であることから、混雑率の高さにも納得がいく結果といえるでしょう。
ランキングの全順位は、以下からご覧ください!
第10位:JR京都線(東海道緩行)・東淀川→新大阪(111%)
第7位:近鉄奈良線・河内小阪→河内永和(116%)
第7位:大阪環状線・鶴橋→玉造(116%)
第7位:近鉄南大阪線・北田辺→河堀口(116%)
第5位:阪和線(快速)・堺市→天王寺(120%)
第5位:片町線(学研都市線)・鴫野→京橋(120%)
第4位:京阪本線・野江→京橋(122%)
第3位:阪急宝塚本線・三国→十三(126%)
第2位:大阪市高速電気軌道(現:大阪メトロ)御堂筋線・梅田→淀屋橋(132%)
第1位:阪急神戸本線・神崎川→十三(143%)
参考
- 報道発表資料:三大都市圏の平均混雑率が増加~都市鉄道の混雑率調査結果を公表(令和5年度実績)|国土交通省
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