リクルートは毎年、高校生の大学選びの動向を分析するために「進学ブランド力調査」を実施しています。この調査では、大学の志願度や知名度、さらに校風が良いと思う大学や就職に強そうな大学など、学生たちが大学にどんな印象やイメージを持っているかが示されています。

　今回は2016年版の調査データをもとに、5年前の関西地方の女子高校生たちから人気を集めたのがどの大学だったのかを見ていきたいと思います。参照するのは関西地方の女子高校生の「志願度ランキング」です。

（出典：リクルート進学総研「進学ブランド力調査2016」）

第3位：関西学院大学

　第3位は「関西学院大学」でした。2016年以降の調査でTOP5を維持しており、2021年の調査では全体のランキングで4位、女子高校生のランキングで2位に入りました。「奉仕のための練達」というスクールモットーを掲げ、自分のためだけではなく、他人のためにも動ける学生の育成に努めている大学です。

　2021年5月1日時点の在籍学生数は、男子学生1万1737人に対して、女子学生1万1834人と、男女ほぼ同数です。日本一に輝いた実績を持つラクロス部女子や、全国大会で準優勝したことがある剣道部女子、全国ベスト8入賞の経験を持つハンドボール部女子など、クラブ・サークル活動もさかんです。

第2位：近畿大学

　第2位は「近畿大学」でした。2016年以降の調査で4位以上を維持しており、2021年の調査では全体と男子高校生のランキングで2位、女子高校生のランキングでも4位と上位に入りました。

　2025年に創立100周年を迎える歴史ある大学で、「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人の育成」という教育理念を掲げています。2021年時点で14学部・48学科を設けており、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功したり、マンモス復活に取り組んだりといった、独特の研究が注目を集めています。

　また産学連携にも注力しており、学生が素材の栽培や企画から携わった産学連携商品「無農薬コットン靴下」などを開発。ほかにも、近大みかん・近大マンゴー・近大キャビアといったオリジナルブランドの商品を展開するなど、ほかにはない取り組みが多く見られます。

第1位：関西大学

　第1位は「関西大学」でした。2021年の調査で14年連続1位に輝くなど、関西の女子高校生から根強い人気を誇ります。また、全体のランキングでも調査開始から1位を維持しており、男子高校生のランキングでも何度もトップに輝いています。

　1886年に開校した関西法律学校を前身としており、社会に必要なものを世の中に提供する「学の実化」という教育理念のもと学生を指導している、実学志向の大学です。経済学部や政策創造学部、社会安全学部などを設けており、これまでに作り笑いか本当の笑いか判別できるというシステムの構築など、独創的な研究を多く発表してきました。

　2021年9月から大学生を対象とした起業家育成プログラム「起業家育成インキュベーション・プログラム」をスタート予定。今後も起業プログラムを通じた人材育成に取り組み、“誰もが挑戦しつづける社会づくり”に貢献するとしており、教育面以外でもさまざまな取り組みを展開しています。

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