世界各国を対象に国民の意識調査を行う「世界価値観調査(World Values Survey)」は、およそ5年ごとにさまざまな角度から調査し、学術的な統計データとして活用されているものです。
今回は2017年から2020年に行った「科学について知っていることは、自分の日常生活にとって重要じゃないと思うか?」という調査をピックアップ。回答は1から10の10段階評価で、値が高いほど「重要ではない」を意味します。今回の記事では各国の回答の平均値を参照しています。
日本は果たしてランクインするでしょうか? まずはTOP3を紹介しましょう。
(出典:World Values Survey)
第3位:ドイツ
第3位はヨーロッパ有数の科学技術立国である「ドイツ」です。質問に対して「Completely disagree」と答えた割合は36.2%となっており、実に国民の3人に1人以上が科学の重要性を意識しているということになりますね。
もともと科学技術への関心も高い国なので、上位に来るのも納得の結果といえるでしょう。国内での環境意識の高まりなども影響しているのかもしれません。
第2位:エチオピア
第2位はアフリカの「エチオピア」がランクイン。質問に対して「Completely disagree」と答えた人の割合は実に52.1%となっています。
エチオピアは2018年に就任したアビィ・アフメッド首相による改革が成功し、1990年代から比べてGDPは倍増、2025年には中進国レベル(1人あたりGDP1000ドル以上)まで経済成長するといわれている、アフリカ屈指の成長株です。エチオピア政府も国の発展には教育が不可欠と考えていて、国策として識字率の向上や科学知識の教育にも力を入れています。このような社会をあげての取り組みの結果が、国民的な科学への意識の高さへとつながっているのでしょう。
第1位:中国
第1位は「中国」でした。質問に対して「Completely disagree」と回答した人の割合も45.2%と極めて高い数字です。
今や世界最大の経済規模へと成長しつつある中国は、国家をあげて科学技術に対する投資を行っています。いくつかの分野ではすでに世界トップレベルとなっており、それを下支えする国民全体での科学意識も相当高いです。やはり、経済発展のさなかにある国は、科学教育にも熱心な傾向がありますね。
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