海外の人からも「Yakitori」と呼ばれ人気の高い、ジューシーで香ばしい日本のソウルフード「焼き鳥」。酒の肴はもちろん、ご飯のおかずや食べ歩きのお供などとしても親しまれています。特に美唄、室蘭、福島、東松山、今治、長門、久留米の7カ所が「7大ご当地焼き鳥」と呼ばれ、それぞれの土地ごとにさまざまな特色があります。

　そこで今回は、「焼き鳥がおいしいと思う都道府県はどこ？」というテーマでアンケートを実施します。ここではまず、有名なご当地焼き鳥がある3つの地域を解説します。

北海道

　北海道のご当地焼き鳥で有名なのは、まず「室蘭やきとり」です。「とり」というものの、使用するのは鶏肉ではなく豚肉、また長ネギではなくタマネギというのが一番の特徴。こってりとした甘タレもしくは塩で味付けし、洋がらしをつけていただきます。鶏肉の焼き鳥もありますが、室蘭では「鶏精」という名称で提供されるのが一般的です。

　北海道ではさらに「美唄（びばい）焼き鳥」も有名。鶏肉だけでなく、レバーや皮、モツ、タマネギなどを、一つの串に刺して焼きます。同じく函館の焼き鳥も人気で、こちらは豚肉に鶏皮、つくねなどを刺し、塩コショウやタレで味付けします。

埼玉県

　埼玉県のご当地焼き鳥といえば、東松山市が有名です。とはいえこちらも使用するのは鶏肉ではなく、豚のカシラ肉が基本。さらにタンやレバー、ナンコツなどもあり、いずれも長ネギかタマネギを挟んで串に刺します。

　さらに、醤油ダレでなく辛みのきいた味噌ダレをつけるのも大きな特徴。埼玉県では江戸時代から豚が飼われていたそうで、戦後まもなくして利用価値が低いとされていたカシラ肉に着目したのが始まりとされています。

愛媛県

　愛媛県のご当地焼き鳥として有名なのが、瀬戸内海に面した今治市の「今治焼鳥」。串に刺さず、熱々の鉄板でカリッと焼き上げるのが特徴で、「鉄板焼鳥」とも呼ばれます。

　戦後に「五味鳥」という店が始めたとされ、今治は造船業やタオル製造が盛んなことから、工場で働く人でも衣服の汚れを気にせず入れるとして広まったといわれています。ちなみに、2012年の「ゆるキャラグランプリ」で1位となった今治市のマスコットキャラ「バリィさん」は、今治焼鳥にちなんで鳥をモチーフとしています。

焼き鳥がおいしいと思う都道府県は？

　手軽なおつまみやおかずとして、全国で愛されている焼き鳥。旅行や出張などで他の都道府県を訪ねると、いつも自分が食べている焼き鳥と違ったものが出てきて困惑することもあるでしょう。地域色の出やすい日本人のソウルフードということで、みなさんの好きな焼き鳥のある都道府県に投票してください。その際はぜひ、おすすめの焼き鳥情報などもコメント欄で教えてくださいね！