中国の台頭をはじめ、世界情勢が日々大きく変動している昨今。大学は、国の将来の発展を担う重要な資産といえます。では今現在、世界の視点から見て高く評価されている日本の大学にはどのようなものがあるのでしょうか？

　今回はイギリスのタイムズが発行している高等教育情報誌「THE（Times Higher Education）」のデータをもとに、「アジア大学ランキング日本部門TOP18」をお送りします。

※本ランキングは「THE（Times Higher Education）」のアジア大学ランキングから日本の大学のみを抽出してTOP18形式としたものです。

（出典：Times Higher Education「『THE（Times Higher Education）』のアジア大学ランキングで日本のランクイン数が最多に」）

第2位：京都大学

　第2位は「京都大学」でした。アジア全体のランキングでは12位となっています。

　京都大学は「自由の学風」を謳い、創立以来8人のノーベル賞受賞者を輩出してきた名門校です。ほかにも数学のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞した広中平祐さん、森重文さんなどを世に送り出すなど、国内の知の基盤として大きな役割を果たしています。

　近年は産学連携にも力を入れており、2018年には「京大オリジナル」という名前の株式会社を設立。同社は産学連携の橋渡し役として機能しています。また2022年5月には材料科学専攻の沼田圭司教授とSymbiobeが協同で「ゼロカーボン水産養殖用飼料の作出」に成功。京大の知の産業界での積極的な活用が期待されますね。

第1位：東京大学

　第1位は「東京大学」でした。アジア全体のランキングでは6位となっています。

　東京大学は東京都文京区本郷に本部を置く国立大学です。リベラル・アーツ教育に重きをおいた教育を展開している点に特徴があり、学部入学者はリベラルアーツ教育をコアとした前期課程、専門教育を受ける後期課程の2段階で学ぶことになります。この前期課程はこの間まで高校生だった学生を先入観や固定観念から解放（liberate）し、自分の頭で独自の思考を展開できる能力を身に着けさせるために行われます。

　また近年では2016年に推薦入学制度を導入。入試システムにもメスが入りました。今後の東京大学は各々の学生が頑強な知的基盤と豊かな教養を持ち、かつそれでいて人材の多様性に富んだ世界となっていくかもしれません。

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