「無歯科医地区」が多い都道府県ランキング 1位は「北海道」【2019年版】
全国の無歯科医地区等の実態および歯科医療の確保状況の実態を調査するために、厚生労働省が数年おきに実施している「無医地区等及び無歯科医地区等調査」。2019年の最新調査結果によると、人口減少に伴い全国の無歯科医地区数は減ってきていますが、地域によってその数や増減数は異なります。
そこで今回は、この調査をもとに「無歯科医地区の多い都道府県ランキング」を紹介します。なお、「無歯科医地区」とは歯科医療機関のない地域のことであり、 当該地区の中心的な場所を起点として、おおむね半径4キロメートルの区域内に50人以上が居住、かつ容易に医療機関を利用できない地区のことを指しています。また記載の地区数には、「無歯科医地区に準ずる地域」は含んでおらず、無歯科医地区のない都府県はランキングから除外しています。
(出典:厚生労働省「令和元年度無医地区等及び無歯科医地区等調査」)
第2位:広島県(55地区)
第2位は「広島県」でした。無歯科医地区数は55地区です。60地区だった前回の調査結果(2014年)よりも、5地区減少しています。また無歯科医地区の人口は、前回調査よりも1531人減少し、8091人でした。
広島県では23市町のうち、2022年4月時点で一部過疎も含め14市町が過疎地域に指定されており、人口減少や高齢化、医師不足などが課題となっています。そのため、県内のどこで暮らしていても適切な医療を受けられるように、へき地医療にかかる連携体制を強化し、効果的・効率的な医療体制の確保を図る「広島県へき地保健医療計画」を策定。無歯科医地区への巡回診療や在宅歯科診療の推進、歯科医師だけでなく歯科衛生士をはじめとした歯科医療従事者の確保に努めています。
第1位:北海道(74地区)
第1位は「北海道」でした。無歯科医地区数は74地区です。84地区だった前回の調査結果(2014年)よりも、10地区減少しています。また無歯科医地区の人口は、前回調査よりも1166人減少し、9467人でした。
2022年4月時点で、北海道では179市町村のうち、一部過疎も含め152市町村が過疎地域に指定されています。2018年に策定された「北海道医療計画」によると、北海道歯科医師会などが参画する「北海道地域医療振興財団」が行うドクターバンク事業をはじめとした医師派遣などにより、歯科保健医療サービスの充実に努めています。また、道内には過疎地域等特定診療所として整備された歯科診療所が、2019年時点で24カ所あります。
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