2021年放送開始の「青天を衝け」で60作品目となる、NHK大河ドラマ。戦国時代や幕末時代、近代など、さまざまな時代の人物にスポットをあてた作品を毎年楽しみにしているという人も多いのではないでしょうか。

　ねとらぼ調査隊では、11月21日から12月20日まで、「あなたが好きな2000年代の大河ドラマは？」というテーマで、人気投票を実施しました。投票対象は2000年代に放送されたNHK大河ドラマ10作品。

　今回のアンケートでは総数4074票もの得票をいただきました。ありがとうございます！　果たして1位はどの作品になったのでしょうか。

第10位：武蔵 MUSASHI

　第10位は「武蔵 MUSASHI」。得票数は26票、得票率は0.6％でした。

　2003年放送。吉川英治さんの宮本武蔵が原作で、荒くれ者だった武蔵が剣豪として、人間として成長していく様子を描くドラマです。市川新之助さん(現・市川海老蔵さん)が武蔵役にハマっていました。

第9位：北条時宗

　第9位は「北条時宗」。得票数は58票、得票率は1.4％でした。

　2001年放送。高橋克彦さんの原作をもとに、北条時宗を主人公とした前人未到の鎌倉時代中期を舞台とした作品。国内のみならず、中国や西洋との交流も積極的に描くスケールのドラマとなりました。時宗役の和泉元彌さんは、狂言界から大抜擢。

第8位：功名が辻

　第8位は「功名が辻」。得票数は93票、得票率は2.3％でした。

　2006年放送された巧名が辻は、山内一豊の妻、千代を主人公に描いた作品。司馬遼太郎さんの同名小説を原作とし、史実をベースにしながら、大胆なアレンジが施されました。本能寺の変や、山崎の戦いの裏でうごめく人間関係にスポットを当て、好評を博した大河ドラマです。千代を演じた仲間由紀恵さんの印象も強いです。

第7位：義経

　第7位は「義経」。得票数は135票、得票率は3.3％でした。

　2005年放送。篤姫と同様、宮尾登美子さんの作品が原作でした。主人公の源義経と、彼と対立する兄、頼朝や平家との関係性を、葛藤を交えながら描き出す物語。主演の滝沢秀明さんはじめ、若手キャストが起用されたことも話題になりました。

第6位：天地人

　第6位は「天地人」。得票数は225票、得票率は5.5％でした。

　2009年放送。火坂雅志さんの同名小説を原作とし、愛と義を持って生涯上杉景勝に仕えた直江兼続の生涯を、彼の人生に影響を与えた上杉謙信、石田三成などとの関係性を織り交ぜて紡ぐ物語です。兼続役には、大河ドラマ初出演の妻夫木聡さんを抜擢。兜に「愛」を掲げた兼続ブームを起こしました。

第5位：葵 徳川三代

　第5位は「葵 徳川三代」。得票数は250票、得票率は6.1％でした。

　2000年放送。脚本家ジェームス三木さんのオリジナル作品で、江戸幕府を開いた徳川家康から第3代将軍、家光までの時代の流れを、関ヶ原の戦いから幕府の運営まで幅広く表現しました。主演の津川雅彦さんはじめ、ベテラン俳優が脇を固めたキャスティング。

第4位：利家とまつ～加賀百万石物語～

　第4位は「利家とまつ～加賀百万石物語～」。得票数は330票、得票率は8.1％でした。

　2002年放送。脚本家の竹山洋さんが原作、脚本を務め、前田利家と妻のまつを中心に、夫婦の物語にスポットを当てています。まつを強い女性として描くことで、戦国の女性のイメージを刷新しました。利家役の唐沢寿明さんと、まつ役の松島奈々子さんのW主演も話題に。

第3位：風林火山

　第3位は「風林火山」。得票数は493票、得票率は12.1％でした。

　2007年に放送された「風林火山」は、戦国時代に武田信玄の下で活躍した軍師・山本勘助を描いた作品です。 原作は放送当時に生誕100周年を迎えた井上靖さんの同名小説、主演は「きのう何食べた？」などに出演する内野聖陽さん。上杉謙信役には歌手のGacktさんが抜擢されたことでも話題になりました。

　骨太なストーリーや合戦の描写も人気のポイント。コメントでは「風林火山はストーリー・役者・音楽と、すべてが良かった」「風林火山は面白かった。あんなに骨太で重厚な人間ドラマは他にない。内野聖陽さんの山本勘助は素晴らしかった」といった声が見られました。

第2位：篤姫

　第2位は「篤姫」。得票数は1099票、得票率は27％でした。

　2008年放送の「篤姫」は、徳川十三代将軍・徳川家定の正室である天璋院篤姫に焦点をあてた作品。原作は小説『天璋院篤姫』で、「義経」に続いて2度目の宮尾登美子さん作品が題材となりました。篤姫役の宮崎あおいさんは当時、大河ドラマ史上最年少での主演。また、家定役は「真田丸」で主演を務めた堺雅人さんが演じています。

　キャストの演技が印象に残っている人も多かったようで、「篤姫、堺雅人さんの演技力が光っていましたね。配役も良かった。『女の道は一本道にございます』というセリフに、薩摩女の心意気が感じられました」「とにかく良かった。登場人物がどれも良かった。全話見逃さなかったのは、篤姫だけ！」と、振り返るコメントをいただきました。

第1位：新選組！

　第1位は「新選組！」得票数は1365票、得票率は33.5％でした。

　2004年に放送された「新選組！」は、三谷幸喜さん脚本の作品。タイトルにもある、幕末の京都で活躍した新選組の隊士たちの青春や葛藤を描きました。近藤勇役の香取慎吾さんを筆頭に、山本耕史さん、藤原竜也さん、オダギリジョーさん、堺雅人さんなど、若手人気俳優が多くキャスティングされていました。

　「幕末青春グラフティ」というテーマにふさわしいコメディタッチな演出と、時代の流れに翻弄され散っていく登場人物たちの物語のギャップは、今も多くの人の印象に残っているようです。「三谷さんの脚本はどの登場人物にも個性と魅力を与えてくれます。当時は子どもだったけれど、見ているうちに応援したくなる不思議な思いで、親と毎週一緒に見ていました」「思い入れのある登場人物が次々と死んでいくのがつらかった。あんなに泣いて、笑って、感情を揺さぶられた大河ドラマは初めてでした」と、多くのコメントをいただきました。

コメント欄でも多かった「新選組！」

　コメントでも「新選組！」に関する声が非常に多く寄せられていたので、一部を紹介していきます。

　「三谷大河の原点だと思うし、どんな登場人物もおざなりにしない正しく群像劇として幕末を描いた作品。すべての人物が愛しき人になる、そんな作品です」「タイトルどおり、確かに主人公は1人ではなく隊士の面々だった」と作品を高く評価する声から、「『新選組！』は私が初めて最初から最後まで見た大河ドラマ」と、初めて大河ドラマに興味を持ったのが「新選組！」だったという声が寄せられていました。

　2021年放送の「青天を衝く」は、一体どのようなドラマを披露してくれるのでしょうか。年明けが楽しみですね。