クラブとサポーター間の慣習見直し 浦和レッズ、差別的横断幕問題で今後の対応明らかに

これまでサポーターの自主性を強調しすぎて、配慮や便宜が一部のサポーターに偏り過ぎた点があったことも認めている。

» 2014年03月26日 15時35分 公開
[ねとらぼ]

 浦和レッズは3月26日、サポーターが差別的とみられる横断幕を掲出した問題について「浦和レッズの現状と今後について」とする告知を公開した。

浦和レッズの現状と今後について

 この問題は、3月8日のサガン鳥栖戦において、会場の埼玉スタジアムに「JAPANESE ONLY」と手書きされた横断幕が掲げられたことが発端。Jリーグはこの件で、23日の浦和レッズ対清水エスパルス戦を無観客試合とする制裁を科した。

 レッズは「過去の慣行にとらわれ、一部のサポーターを特別扱いしていると見られるような運営手法が、これまでトラブルに適切に対応できず、またその後のトラブル防止に活かせなかった要因のひとつ」と問題の背景を説明。「横断幕を取り外すときは掲出したサポーターの合意がいる」という慣習から、問題の横断幕をすみやかに撤去できなかったという。サポーターの自主性を尊重するあまり、「サポーターの活動に対する、配慮や便宜が一部のサポーターに偏り過ぎた点がありました」とも認めている。

 今後の取り組みとしては、差別撲滅に向けたアクションプログラムを策定し、啓発活動を行う。ファンとサポーターには、FIFA(国際サッカー連盟)の指示に基づくJFA(日本サッカー協会)の懲罰規程に基づいた運用を行い、規程に抵触した場合は最低2年間スタジアムへの入場を禁止する。

 また浦和レッズのファン・サポーター全員に対して横断幕、ゲートフラッグ、旗類、装飾幕などの掲出を禁止する。浦和レッズを象徴するコレオグラフィーも禁止とする。安全確保が確認され、掲出ルールを策定する中で再開など今後の掲出基準を決定するとしている。警備体制も安全確保を重視して再構築する。

 慣習の見直しも行い、サポーター有志が行っている自由席の入場の順番についての「前日抽選」の取りやめなどを検討している。サポーターグループの登録制度を導入し、登録グループのみが横断幕類掲出などサポートツールの利用を申請できるような仕組みも考えている。座席の席割りについても、「ファミリー席」の新設や、必要であれば自由席の「ブロック指定席化」や「完全指定席化」なども検討していく。

 これまでサポーターの自主性を強調したあまり、規制・抑止とのバランスが崩れてきた、とレッズ。今後は安全確保を最優先とし、「いったんは熱狂的なスタジアムの源泉でもある自主性を制限してでも」トラブル防止と迅速な対応を行うとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  2. 富山県警のX投稿に登場の女性白バイ隊員に過去一注目集まる「可愛い過ぎて、取締り情報が入ってこない」
  3. 2カ月赤ちゃん、おばあちゃんに少々強引な寝かしつけをされると…… コントのようなオチに「爆笑!」「可愛すぎて無事昇天」
  4. 異世界転生したローソン出現 ラスボスに挑む前のショップみたいで「合成かと思った」「日本にあるんだ」
  5. 【今日の計算】「8+9÷3−5」を計算せよ
  6. 21歳の無名アイドル、ビジュアル拡散で「あの頃の橋本環奈すぎる」とSNS騒然 「実物の方が可愛い」「見つかっちゃったなー」の声も
  7. 1歳赤ちゃん、寝る時間に現れないと思ったら…… 思わぬお仲間連れとご紹介が「めっちゃくちゃ可愛い」と220万再生
  8. 業務スーパーで買ったアサリに豆乳を与えて育てたら…… 数日後の摩訶不思議な変化に「面白い」「ちゃんと豆乳を食べてた?」
  9. 祖母から継いだ築80年の古家で「謎の箱」を発見→開けてみると…… 驚きの中身に「うわー!スゴッ」「かなり高価だと思いますよ!」
  10. 「妹が入学式に着るワンピース作ってみた!」 こだわり満載のクラシカルな一着に「すごすぎて意味わからない」「涙が出ました」
先月の総合アクセスTOP10
  1. フワちゃん、弟の結婚式で卑劣な行為に「席次見て名前覚えたからな」 めでたい場でのひんしゅく行為に「プライベート守ろうよ!」の声
  2. 親が「絶対たぬき」「賭けてもいい」と言い張る動物を、保護して育ててみた結果…… 驚愕の正体が230万表示「こんなん噴くわ!」
  3. 水道検針員から直筆の手紙、驚き確認すると…… メーターボックスで起きた珍事が300万再生「これはびっくり」「生命の逞しさ」
  4. フワちゃん、収録中に見えてはいけない“部位”が映る まさかの露出に「拡大しちゃったじゃん」「またか」の声
  5. スーパーで売れ残っていた半額のカニを水槽に入れてみたら…… 220万再生された涙の結末に「切なくなった」「凄く感動」
  6. 桐朋高等学校、78期卒業生の答辞に賛辞やまず 「只者ではない」「感動のあまり泣いて10回読み直した」
  7. 「これは悲劇」 ヤマザキ“春のパンまつり”シールを集めていたはずなのに…… 途中で気づいたまさかの現実
  8. 「ふざけんな」 宿泊施設に「キャンセル料金を払わなくする方法」が物議 宿泊施設「大目に見てきたが厳格化する」
  9. がん闘病中の見栄晴、20回以上の放射線治療を受け変化が…… 「痛がゆくなって来ました」
  10. 食べ終わったパイナップルの葉を土に植えたら…… 3年半後、目を疑う結果に「もう、ただただ感動です」「ちょっと泣きそう」