玉吉さんの元気な姿にファン安堵 「ラブラブROUTE21」上映会で語られた、「ラブラブROUTE21」が未完に終わった理由

玉吉ファンにとってはお宝映像満載のイベントでした。

» 2015年09月23日 01時43分 公開
[ねとらぼ]

 新宿ロフトプラスワンで9月22日、昨年実写映画が公開された「ラブラブROUTE21(トゥエニーワン)」の特別上映会が行われ、原作者・桜玉吉さんも映像で出演しました。録画映像とは言え、玉吉さんがこうした場に現われるのはかなり珍しく、玉吉ファンにとっては貴重なイベントとなりました。

 イベントの前半では、昨年、末満健一監督により実写化された、短編映画「ラブラブROUTE21」(約30分)を上映。後半では玉吉さんへの映像インタビューや、「O村」ことコミックビームの奥村勝彦編集総長による、伊豆の玉吉さん邸探訪記などが上映されました。


画像 左から、コミックビームの岩井好典編集長、漫画家の羽生生純さん、末満健一監督、奥村勝彦コミックビーム編集総長、地下アイドル・ライターの姫野たまさん

画像 東京では初となる「ラブラブROUTE21」上映

 映像の中で玉吉さんは「ラブラブROUTE21」の連載時を振り返り、「(なんで書こうと思ったのか)覚えてない」「たぶん一発ネタだったんだと思います(笑)」とコメント。ただ、当時の担当だった広瀬さん(ヒロポン)が面白がってくれたことは覚えており、「広瀬くんが面白がってくれたからだろうね」とも。


画像 会場では貴重な玉吉さんのインタビュー映像も

 また、作中では未完のまま終わっている「ラブラブROUTE21」ですが、玉吉さんの中では「別れないと同棲漫画じゃない」という考えが強くあり、あの2人は最後、何らかの形で別れて終わるはずだったそう。ある意味、映画とは真逆の結末だったとも言えます。ただ、なぜ完結させられなかったかについては「一番大事にしていた分だけ、とっとと収めちゃえという感じにはならなかったんじゃないかなあ。それをちゃんと書くにはこのコマ割りで、左から右へ読むこの漫画ではややツラかった。大事にしすぎちゃったんだよね、たぶん」とのこと。作品と真摯に向き合いすぎてしまったために、だんだん続きが書けなくなっていったと振り返りました。


画像 「ラブラブROUTE21」について振り返る玉吉さん(顔はコミックビーム編集部の希望で隠していますが、タイムシフトではちゃんと見ることができます)

 ちなみに映像では、玉吉さんはお馴染みの「お面」姿ではなく、口元だけをマスクで隠した、比較的素顔に近い形で登場。O村さんによる探訪記では、マンガさながらの掛け合いも見られ、そのたびに会場からは大きな笑いが起こっていました。


画像 O村編集総長による玉吉邸探訪記。玉吉さん(左)とO村さん(右)の掛け合いがマンガそのまますぎて、末満監督も「ホントにマンガそのままですね」と感心していたほど(※後ろ姿くらいなら大丈夫と言われたのでちょっとだけ玉吉さんチラ見せ)

画像 玉吉さんの仕事机だー!

 最後、末満監督が奥村編集総長に「2人が別れるまで書いてほしい」とリクエストすると、奥村編集総長は「え゛ーっ」と露骨にイヤそうな顔をしつつも、「いやー、まあなあ、やりかけたモン途中でやめるっつーのもナンだな。せっかくこういう形で(末満監督との)出会いがあったわけだから、なんとか、うん、前向きに努力するよ」とコメント。意外と前向きな奥村編集総長に、会場からは大きな拍手があがり、イベントは幕を閉じたのでした。


画像 思い切りイヤそうな顔をする奥村編集総長。しかし最後は「まあ、プレッシャーかけてみますわ」と前向きに

 なお、「ラブラブROUTE21」本編映像やインタビュー、探訪記などを含むイベントの様子は、ニコニコ生放送(有料)でも同時中継。見逃してしまった人も、年内いっぱいはタイムシフトで見られるようにするとのことです。

 コミックビームでは夏から秋にかけ、創刊20周年を記念して、桜玉吉さんにちなんださまざまなイベントを開催する「桜玉吉祭」を開催中。これまでにも玉吉さんのLINEスタンプや、Tシャツなどのオリジナルグッズがリリースされています(関連記事)。


画像 会場には玉吉さんの直筆サイン入りポスターも

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

昨日の総合アクセスTOP10
  1. /nl/articles/2412/15/news031.jpg ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. /nl/articles/2412/14/news019.jpg ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. /nl/articles/2412/17/news163.jpg 柄本佑、「光る君へ」最終回の“短期間減量”に身内も震える……驚きのビフォアフに「2日後にあった君は別人」「ふつーできねぇ」
  4. /nl/articles/2412/16/news079.jpg “プラスチックのスプーン”を切ってどんどんつなげていくと…… 完成した“まさかのもの”が「傑作」と200万再生【海外】
  5. /nl/articles/2412/17/news060.jpg 100均のファスナーに直接毛糸を編み入れたら…… 完成した“かわいすぎる便利アイテム”に「初心者でもできました!」「娘のために作ってみます」
  6. /nl/articles/2412/17/news049.jpg 「品数が凄い!!」 平愛梨、4児に作った晩ご飯に称賛 7品目のメニューに「豪華」「いつもすごいなぁ」【2024年の弁当・料理まとめ】
  7. /nl/articles/2412/17/news183.jpg 「秋山さん本人がされています」 “光る君へ”で秋山竜次演じる実資の“書”に意外な事実 感動の大河“最終回シーン”に反響 「実資の字と……」書道家が明かす
  8. /nl/articles/2412/17/news144.jpg 「私は何でも編める」と気付いた女性がグレーの毛糸を編んでいくと…… 「かっけぇ」「信じられない」驚きの完成品に200万いいね【海外】
  9. /nl/articles/2412/17/news078.jpg 鮮魚コーナーで半額だった「ウチワエビ」を水槽に入れてみた結果 → 想像を超える光景に反響「見たことない!」「すげえ」
  10. /nl/articles/2412/17/news033.jpg セリアのふきんに、糸で“ある模様”を縫っていくと…… 思わずため息がもれる完成形に「美しい」「やってみます」
先週の総合アクセスTOP10
  1. ザリガニが約3000匹いた池の水を、全部抜いてみたら…… 思わず腰が抜ける興味深い結果に「本当にすごい」「見ていて爽快」
  2. ズカズカ家に入ってきたぼっちの子猫→妙になれなれしいので、風呂に入れてみると…… 思わず腰を抜かす事態に「たまらんw」「この子は賢い」
  3. フォークに“毛糸”を巻き付けていくと…… 冬にピッタリなアイテムが完成 「とってもかわいい!」と200万再生【海外】
  4. 鮮魚スーパーで特価品になっていたイセエビを連れ帰り、水槽に入れたら…… 想定外の結果と2日後の光景に「泣けます」「おもしろすぎ」
  5. 「申し訳なく思っております」 ミスド「個体差ディグダ」が空前の大ヒットも…… 運営が“謝罪”した理由
  6. 「タダでもいいレベル」 ハードオフで1100円で売られていた“まさかのジャンク品”→修理すると…… 執念の復活劇に「すごすぎる」
  7. 母親から届いた「もち」の仕送り方法が秀逸 まさかの梱包アイデアに「この発想は無かった」と称賛 投稿者にその後を聞いた
  8. ある日、猫一家が「あの〜」とわが家にやって来て…… 人生が大きく変わる衝撃の出会い→心あたたまる急展開に「声出た笑」「こりゃたまんない」
  9. 友人のため、職人が本気を出すと…… 廃材で作ったとは思えない“見事な完成品”に「本当に美しい」「言葉が出ません」【英】
  10. セレーナ・ゴメス、婚約発表 左手薬指に大きなダイヤの指輪 恋人との2ショットで「2人ともおめでとう!」「泣いている」
先月の総合アクセスTOP10
  1. 「何言ったんだ」 大谷翔平が妻から受けた“まさかの仕打ち”に「世界中で真美子さんだけ」「可愛すぎて草」
  2. 「絶句」 ユニクロ新作バッグに“色移り”の報告続出…… 運営が謝罪、即販売停止に 「とてもショック」
  3. 「飼いきれなくなったからタダで持ってきなよ」と言われ飼育放棄された超大型犬を保護→ 1年後の今は…… 飼い主に聞いた
  4. アレン様、バラエティー番組「相席食堂」制作サイドからのメールに苦言 「偉そうな口調で外して等と連絡してきて、」「二度とオファーしてこないで下さぃませ」
  5. 「明らかに……」 大谷翔平の妻・真美子さんの“手腕”を米メディアが称賛 「大谷は野球に専念すべき」
  6. 「やはり……」 MVP受賞の大谷翔平、会見中の“仕草”に心配の声も 「真美子さんの視線」「動かしてない」
  7. ドクダミを手で抜かず、ハサミで切ると…… 目からウロコの検証結果が435万再生「凄い事が起こった」「逆効果だったとは」
  8. 「母はパリコレモデルで妹は……」 “日本一のイケメン高校生”グランプリ獲得者の「家族がすごすぎる」と驚がくの声
  9. 「ごめん母さん。塩20キロ届く」LINEで謝罪 → お母さんからの返信が「最高」「まじで好きw」と話題に
  10. 「真美子さんさすが」 大谷翔平夫妻がバスケ挑戦→元選手妻の“華麗な腕前”が話題 「尊すぎて鼻血」